漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0989

2022-07-15 06:17:46 | 古今和歌集

かぜのうへに ありかさだめぬ ちりのみは ゆくへもしらず なりぬべらなり

風の上に ありか定めぬ 塵の身は 行くへも知らず なりぬべらなり

 

よみ人知らず

 

 風に吹かれてどこにいるかも定まらない塵のようなわが身は、行方知らずになってしまいそうだ。

 自身の行く末に対する不安を詠んだ歌ということで、0286 とも心情が共通しますね。