漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0177

2020-04-24 19:04:03 | 古今和歌集

あまのがは あさせしらなみ たどりつつ わたりはてねば あけぞしにける

天の川 浅瀬しら波 たどりつつ 渡りはてねば 明けぞしにける

 

紀友則

 

 天の川の浅瀬がどこだかわからないので白波を辿ってきたが、渡りきることができないまま夜が明けたことだ。

 詞書には、天皇からの仰せにより、殿上人に代わって詠んだ歌とあります。天の川を徒歩で渡ろうとする彦星が、浅瀬が見つからずに渡れないまま夜が明けてしまったという意表。