おれおれ日記

平成の快楽主義者な管理者による酒の話、現代美術の話、音楽の話、世間話をただただ垂れ流す日記。

「俺たちは大いに騙されている」

2006-10-28 14:27:34 | Weblog
ということを言いたいんだと思う。
大塚英志も、大江健三郎も、水木しげるも、手塚治虫も。
今日、水木しげるの「妖怪博士の朝食」の中の「不思議電車」「天使病」を読んだのだが、その中にもそうしたメッセージが込められていたように思う。

社会には、人々が「騙され」に気づかないような仕掛けがたくさんあって、例えばそれは「酒」だったりする。まあ、「騙され」に気づいてないような人にとっては酒は「楽しみ」のツールなのだろうが、「騙され」に気づいてしまったような人にとっては「自己欺瞞」のツール。
大江健三郎の作品には大酒飲みがたくさん登場するが―そして大江氏自身もアル中だったりする―、例えば「叫び声」のに出てくる17歳にしてアル中に身を落としている「トラ」なども自己欺瞞の虜になってしまっている。思えば大江氏の初期作などは「騙され」を告発しようとする意識と自己欺瞞に身をやつす意識との葛藤を描いていると言ってもいい。

さて、くだらない戯言はこれまで。昨日の痛飲で頭もボーっとしていることだし。

と思っていたら日本テレコムの代理店と称するところから、女性の声で電話がかかってきた。あまりにも営業スタイルの機械的な物言いにこちらが鬱屈とするような気分にさせられ、「あなたは日本テレコムの代理店でもなんでもなくて、世田谷かどっかに一人暮ししている三十路間近のOLで、彼氏はいるけど結婚に踏み切ってくれないのが悩みの種だが、押しなべて”幸福”と言えるような一人の女でしょうが。そんな狭いオフィスでこんないい天気の土曜の午後に座りっぱなしで電話ばかりしてないで一緒に横浜の公園にでも行こうよ。ビール片手に」とでも言いそうになった。
あーでもこれは俺自身に対する俺からのメッセージだったりするわけで…。

だめだ、今日も飲もう。自己欺瞞最高。

あ、日常をちょっと変える方法を伝授します。お教えしますよ、サシ飲みしながらでも。

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