OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

聖夜の贈り物

2005年12月03日 | 母のこと
夕飯の時間、車椅子を押して食堂に向かう。
「クリスマスの飾りがきれいよ!見た?」と母が問う。

いつもははやばやと閉められている食堂のカーテンが開けてあり、窓の内側には電飾でベルの飾りが吊されている。
窓の向こうは、日が暮れて、すっかり闇。
その闇の中に、例の黄色い壁の家がうっすらと見える。
その家の壁にも、美しい聖夜の飾りが施され、何とも繊細な輝きを放っている。
OT園の庭のフェンスにも電飾。

「ほんとにきれいねぇ~」と眺めていると、食堂のお仲間が口々に「きれいでしょ」「いいよねぇ~。」
「ここの飾りはね、向こうのうちに対抗してやっているんだよ!」なんてご意見も。

クリスマスに、家の庭や壁を電飾で飾り付けるのは、近頃のはやり。
我が家から車で10分ほど走った所にある町田市の緑山の住宅地などは、その豪華さと規模が有名で、全国ネットのニュースにも取り上げられるほど。
娘や夫と眺めに行ったりしたこともある。

暗い闇の中に浮き上がる赤・青・シルバーなどの明かりは、そのものの輝き以上に、何か記憶の中の輝きを呼び覚ます力があるのだろうか。
ただ美しいと言うよりも、どこか気持ちを揺さぶる力を持っているように感じた。

聖夜の飾りは、その家に住む家族の幸せの証し。
OT園に暮らすお年寄りたちは、無意識のうちに、その家族の幸せを感じているのだろうか。
「いくら頑張っても、あっちの飾りの方がきれいだよね」と、黄色い家の飾りを褒める。




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