OT園通園日記

車椅子生活の母を老人ホームへ訪ねる日々。でもそればかりではいられない!日常のあれこれを書いています。

何てうれしい心遣い! その2

2006年05月25日 | 趣味(読書・洋裁・音楽・映画)
郵便受けを覗いてビックリ!
なにやら分厚い茶封筒、差出人は何と何と…。

5月14日にでかけた「きりぎりす倶楽部」のコンサート。
手帳にメモった時間が間違っていたのか、少し早めについたつもりがもうすでに開演していた。
「ウ~ン、やっちゃた~!」と少しがっかりしていたら、「パンフレットの表と裏で、開演時間の記載が間違っていました」と言う。
「あぁ、それでね」と、私は胸をなで下ろしたのだが、「受付に申し出れば、次回はご招待」とおっしゃる。
お言葉に甘えることにし、軽い気持ちで住所と名前を受付に置いてきた。(だって、少なくともコンサートの情報が手に入る。検索して探すのって結構大変なのよね!)

さて、封筒の差出人は中西勝之さんと宮田佳奈さんご夫妻。
中身は丁寧なお詫び状とコンサートの様子を収録したCD、そして「うたクラ」というCD付きの本。
もう、ビックリ!
そして、軽い気持ちで名前を残してきた自分の軽率さを後悔。
かえって申し訳ないことをしてしまった、こんなに気を遣わせて…。
いつの時も、後悔は先に立たず。
せっかくの心遣いは有りがたく頂戴することにした。

「うたクラ」というのは「歌えるクラシック」ということか、ショパンのノクータンやベートーベンの悲愴に日本語の歌詞が付いている楽譜(本)と実際にそれを歌っているCD(ソプラノとバリトン、バリトンはもちろん中西さん!)のセット。
本屋さんには多分ないから(探してみてはいないけど)、Amazonにでも注文しようかなと思っていた矢先だった。
なじみのメロディーが、楽しく明るく歌われている。
母のところに持って行って、一緒に聴いたらとても喜ぶのではないかしら。

そして、思いがけず嬉しかったのは、5月14日のコンサートを収録したCD。
当日の様子が、おしゃべりも含めてすべて入っていて、とても楽しい。
聞き逃したのは、プログラム最初の3曲だったのだが、ちょっと長めに運転したのを幸い、ぜ~んぶを復習して聴き、途中笑ったり、一緒に歌ったり。
(カッチーニのアヴェマリアを、運転しながらいっしょに歌う。きっと大あくびをしているおばさんに見えたに違いない!)

おもいがけないうれしい心遣いをいただいて、とても感激した。
OT園で母に関する気の重い話を聞いた後の、素敵な出来事だったので、暗くなっていた景色がパーっと開けたような気分。
感謝です!





なんてうれしい心遣い!

2006年05月25日 | 母のこと
姫路のSさんが、どっさりのお豆を送ってくださった。
空豆・お多福豆・さやえんどう・グリーンピース、それに大根も。(写真はほんの一部。)
父が好きだったのを思い出してくださったのだとか。
父が死んでから、もう12年経ってしまった。
肉親ならばともかく、今でも懐かしく思い出してくださる方がいることは、とても幸せなことだと思う。

早速母に食べさせたいと、空豆とさやえんどうを茹でて、昼食前にOT園を訪ねた。
「あら、まだ温かいわよ」と、喜んでくれた。
豆の出所を説明すると、「温かい気持ちが嬉しいから、よけいにおいしい。心のこもった味がする」

Sさんにお礼の電話をかけ、母とも話していただいた。
それなりに感謝の言葉は言えているようだったが、やはり言葉が出にくくなっているのがはっきりわかる。
半年前と比べると、語彙がずいぶん減っているし、話が長くは続かない。
発声も衰えたような気がするし、やはり病気が進行していることがはっきりわかって少し寂しい。
Sさんは、変化に気がつかれただろうか。

「お母さん、お父さんて空豆好きだった?」と尋ねてみる。
「ウ~ン、覚えていないねぇ。でも、美味しい物が大好きだったし、きっと取れたてのお豆をもらって、おいしい!・うれしい!って、大はしゃぎしたんじゃない?なにしろ賑やかな人だったもの」
久しぶりに父の楽しげにはしゃぐ様を思い出し、暖かい気持ちになった。