エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

気候変動問題は中南米諸国に壊滅的な打撃

2010-03-24 05:09:39 | Weblog
 国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は、気候変動対策が国際的に合意されない場合の中南米15ヵ国の被害について報告書をまとめ、発表しました。現在の15ヵ国のGDPの137%相当額が2100年までに失われるとしています。
 報告書は、現状がそのまま続く場合、2100年までに、ボリビア、チリ、エクアドル、パラグアイ、ペルーで、国土の22%から62%の面積が荒廃し、水問題も生じると指摘しています。海面上昇の面でも深刻な問題が生じます。カリブの小さな島国では、人々が住む場所を追われ、国土の喪失が生じます。同時にブラジル、コロンビア、エクアドル、仏領ギアナとガイアナの各国に広がるマングローブ林も消滅し、アルゼンチンとウルグアイに広がるリオデラプラタ地域も脅威にさらされます。
 世界の気温が3度上がれば、アマゾン地域の降雨量が減少し、世界有数の生物多様性を誇る地域に重大な悪影響が起こるともしています。
 報告書は、このような一連の自然災害が2100年までに、毎年86億ドル(00年から08年の年換算として)から最大2,500億ドルの被害をもたらすだろうと分析し、a.次世代のための生物多様性の保護と天然資源の確保、b.人々のライフスタイルや文化の見直し、c.持続可能な技術の開発、d.低炭素社会の実現へ向けた確実な取り組みと石化燃料の利用に限界があることを悟ること、e.石化燃料に代わるエネルギーの利用には、高いコストがかかるため、それに対する心構えが必要だ、という5点の環境保全措置が必要であると指摘していますだ。
 詳細については、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会ウェブサイト((Economics of Climate Change in Latin America and the Caribbean. Summaryこちら > )を参照してください。

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