エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

スマートメーターによる需要応答(Demand Response)の効果

2010-06-13 18:44:37 | Weblog
 アメリカにおけるスマートグリッドの展開は、消費者へのエンパワーが明確に意識されています。この観点からアメリカでスマートメーターによる需要応答(Demand Response)の効果を実証したものとして、米DOEの国立研究所であるPacific Northwest National Laboratoryにより2008年に行われたGridwise Olympic Peninsula Demonstration Projectがあります。
 これは、Pacific Northwest Gridwise Testbedというテストベットを活用して行われたもので、5分間隔のダイナミック・プライシングによる効果をブロードバンドを使って実証的に検証したものです。実証の結果、これによりピーク電力を15~17%減少させるとともに、平均的な家庭で15%電気料金が安くすることができるということが明らかになりました。
 こうして、アメリカではブロードバンドを活用した5分間隔のダイナミック・プライシングの有効性が実証され、それが広範に普及される素地ができました。

アメリカにおいては、住宅の省エネ化は住宅産業の有力な雇用政策

2010-06-13 06:20:28 | Weblog
 オバマ大統領は、雇用創出効果が高い住宅の省エネ化を推進するため、断熱材、温水器、エアコン、窓などをエネルギー効率の高い製品に取り替えた家庭への税還付(1,000~1,500ドル)などを柱とする「ホームスター・プログラム」を提案しています(こちらをご覧ください)。現在、議会で審議が進んでいますが、既に下院のエネルギー・商業委員会を通過しており、立法化される可能性が高くなっています。
 住宅バブル崩壊で住宅着工件数がピークの3割弱と低迷する住宅産業では、25%という高い失業率に直面しています。住宅の省エネ化は住宅産業の有力な雇用対策として注目されています。