エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

『官僚たちの夏』に思う

2009-09-14 00:05:14 | Weblog
先ほどTV『官僚たちの夏』で松池(三池)炭鉱に注水するシーンが出てきて、思わず涙ぐんでしまいました。
 同じような経験を北海道の北炭夕張炭鉱で経験したことがあるからです。そのときも、2次爆発・災害防止、地域崩壊等を避けるため、万止む無く、サイレンとともに夕張川から注水がなされました。 
 三池炭鉱には、資源エネルギー庁に勤務した折、一度地下数百メートルまで入坑したことがあります。夕張川については、エコマネーの栗山町にうかがった際、何度かその流れを眺めました。
 小説『官僚たちの夏』は、昭和51年夏私が国家公務員を志望するときに読んで、通産省の門を叩くことを決意した本ですが、翌昭和52年4月通産省に入省した直後にいわゆる「エネルギー省問題」が起こり、エネルギー政策の重要性、エネルギー政策と通商政策、産業政策の三位一体を一年生ながら実感するとともに、何のために通産省に入省したのか何度も自問自答したことを思い起こしました。
 これに相当する現代的課題は、9月16日の新政権の発足、12月のCOP15等を控えて、日本の中期目標をどうするのか、民主党のマニフェストや三党連立合意を踏まえて、2020年に90年比25%減という目標の達成のため、如何に環境と経済の両立を図るか(私の見るところ、今まで経産省、環境省、内閣府、民間等が出しているそのためのシナリオは、言葉は悪いですが、社会システムに関するソーシャルエンジニアリングの観点を決定的に欠いた数字合わせ的なものです)、日本の国際的責任を如何に果たしつつ、アメリカ、中国、インドなどの京都議定書未加盟国の参加を確保するのか、次の世代に如何に良い地球を残すか、そのためブループリントを描くことでしょう。
 関係者のご健闘を心より祈念するとともに、自分への誓いも新たにした次第です。