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淡探

2005-11-26 | 環境


プランクトンの講習で、滋賀県琵琶湖環境研究センターへ

講習内容は、植物プランクトンの一次生産を、実験と講義によって学ぶもので、一言で言うと、「難しい」

(プランクトンの光合成量を測り、琵琶湖の生物層を支える炭素量を計算する・・・久しぶりに頭が理系になりました)

琵琶湖は「きれいになった」、「いやまだ汚い」といろいろと言われているのですが、透明度やCOD、窒素、リンなどは、せっけん運動や高次処理下水道の普及で、科学的な数値から見るとよくなっています。

それでも、「昭和2、30年代の昔と比べると・・・」との話しを聞きます。
数値上の水はきれいになっているのに、なぜ?

琵琶湖総合開発による葦原の減少やブラックバスなど外来魚によって、琵琶湖の固有魚が少なくなったり、プランクトンの種も変化している状況です。

「きれい」とか「汚い」とかは、感覚だけでなく、科学的に、定量的にもあらわす必要があります。
しかし、透明度、COD、窒素、リンなどの指標だけでは、琵琶湖の状態を表すことができないことを示しているように思います。

実は以前は富栄養化で、琵琶湖は汚染していた状態ですが、上記のように水質浄化のおかげで、逆に貧栄養化へ向かっています。
貧栄養化が進むと、透明度はあがるのですが、豊富な生物相の形成は難しくなります。

季節や時間、場所によっても異なる、数万の生物の循環を考えつつ、本来の琵琶湖と私たちの暮らしを考えていくことは、とても難しいことです。
しかし、それを考えなければいけない時に差し掛かっていることを、プランクトンから思いました。

picture:琵琶湖を調査する淡探(一般の人もふらっと見学できます。仕組みや調査内容について詳しく解説いただきました。)