ごろりんブログ

雫石鉄也のブログ

会社物語

2023年08月28日 | 映画みたで


監督 市川準
出演 ハナ肇、西山由美、植木等、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、安田伸、石橋エータロー

ワシは小さなころはクレイジー・キャッツで笑った世代である。ドリフターズは興味はなかった。そんなクレイジー・キャッツのメンバーが全員そろう最後の映画だというので、この映画を観た。
 上質な食材をそろえても、料理人が下手ではおいしい料理にはならん。そういう映画である。
 ハナ肇演じる花岡はもう少しで定年の万年課長。会社ではあんまり人望はない。家庭ではぐれてる息子と反抗期の娘で、いごこちの良い家庭ではなさそう。そんな花岡のゆいいつの慰めは若い女子社員の西山。かわいく気立てがよさそう。
 まず女子社員の描き方が悪しき昭和の描き方。女子社員は早く出社して掃除、お茶くみ。仕事といえば送別会のチラシを一日かけて作成すること。極め付きは会社を去る花岡の想い出としてデートしてやる。義理デートだ。セクハラもええとこ。
 花岡は昔ドラムを叩いていた。守衛の上木原はギター、同僚の谷山はトロンボーン、犬山はベースと、花岡の周辺には楽器ができる者がいる。で、花岡の送別会でジャズをみんなで演奏しようとなった。
 出演者のハナ肇、植木、谷といってめんめんは日本のジャズプレイヤーを代表する人たち。で、ワシは「ジャズ大名」「スィングガールズ」のように盛大にジャズを演奏してカタルシスのうちに映画は終わる。と、いうのを期待したのだが、クレイジー・キャッツは演奏はしたがほんの少し。期待外れな映画であった。