楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

『 私の自転車旅物語 2018 』-台湾一周 - 5 (阿里山へ)

2022年02月23日 | 環島

 

北海道は記録的な大雪が続いていますが。。。。

 

2018年4月4

 

 

台中市から嘉義市までの100Kmを台湾鉄道で輪行した。駅の窓口でメモ紙に〝台中→嘉義〟と書くと切符が買えた。

運賃は144元(TWD)、650円くらい。別に自転車が350円くらい。

 

  

 

自転車は各車輌に3台ほどをベルトで固定するエリアがあるが、学生はママチャリをそのまま持ち込んでいた。

特急以外は組み立てた状態でOKなのでバッグに入れる手間が省けて快適だ。

主要な駅はホーム階段に自転車を押して上れる専用レーンか、エレベーターが整備されていた。

自然豊かな北海道はトンネルばかりの 新幹線から頭を切り換えて、自転車ツーリングを売りにした別の投資をしてはどうかと改めて思った。今からでもローカル線を残すための方策として取り組んで欲しいものだ。

 

車中で日本との合弁会社を退職した同世代の 人にお会いした。中学のクラスメートと続けている 小旅行とか。日本語で楽しい2時間を過ごすことが出来た。

 

 

嘉義駅に着いた。駅前で予約した宿の場所をネットで調べていると、青年が日本語で話しかけてきた。

名前は黄さん。日本語を勉強していて富士山が観たいという。嘉義駅に勤務していて、この日は午前中で仕事が終わったところだった。

嘉義は七面鳥料理が美味しいからと近くの屋台でお昼をご馳走してくれた。親切に宿まで案内してくれて、台湾の人の親切さに触れる旅の始まりだった。

 

「旅店」と看板の上がった日本の旅館のような宿に着くと、フロアに経営者の母親と思しきおばぁさんがいて、カタコトの日本語で話しかけててくれた。

日本統治時代の「国民学校」で習ったという。

「台湾人を抑圧した蒋介石一派は嫌いだったけれど、港や道路を作ってくれた日本人には感謝しており、好きだ」と言ってくれた。旅で出会った人は大抵、同じ感想を持っていた。

 

 

夕方、近くの商店街を歩くと何かのお祭りをしていて、民族楽器の演奏を聴くことが出来た。胡弓、チャルメラ、ドラの音が旅情を掻き立てた。

 

2018年4月5

嘉義駅前からバスで阿里山国立公園へ日帰りで向かう。

台湾の最高峰「玉山」(3,982m)から延びる支脈の全体を『阿里山』と総称するという。黒岳、旭岳などの連なりを大雪山と呼ぶのと同じだ。

 

《阿里山駅から絶壁奇岩の「塔山(2,663m)」を望む》

 

阿里山の最高峰は海抜3,952mの玉山。真珠湾攻撃の時の暗号になった〝新高山ニイタカヤマ〟である。

その手前の「祝山」の日の出は美しいらしいが、1泊して早朝に専用の〝日の出列車〟(登山鉄道)に乗り換えなければならないので、諦めて阿里山駅より少し高い「神木駅」まで行って山々を眺めた。

 

 

《阿里山森林鉄道 「神木駅」》

 

神木駅は嘉義駅から2,000m以上の標高差がある。気温差は15℃くらいあったと思う。バスと森林鉄道を乗り継いで2時間半ほどかけて到着した。

 

 

台湾は亜熱帯だが、阿里山駅周辺には桜があった。

 

 

国立公園の中には巨大な紅檜、千歳檜の原生林が広がり、中でも「ご神木」は高さ50m、推定樹齢3,000年とあった。

太古 が眠るような森林を散策した。

 

嘉義の街に戻り、翌日からのツーリングに備えて、夕方の1時間ほど、道路走行の練習をした。

日本と違って左側通行(車輌は右)なので、交差点の曲がり方に慣れなくてはらない。

自転車は少ないがバイクが圧倒的に多い。走行車線は車と区分されているが幅が広く、湧くように現れるバイクに飲み込まれそうだが、皆さん運転が上手で巧みに交わしてくれる。

(つづく)

 

 

 

 



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