短歌結社に入って17年になった。
今月は定例の2カ月ごとの詠草原稿の他に依頼された原稿があった。
送付はいつも締め切り間際だし、今回は依頼原稿もあり、編集に迷惑をかけられないので早めに準備を進めてきた。
17日になって、いつものようにPCの「メモ」で作成していた短歌原稿を消失してしまった。
どうやら保存の処理でミスッたらしい。「メモ」の復元はほぼ出来ない。
以前にも一度あって、その時は欠稿にしたが、今回は年の暮れの区切りでもあり、がっくりしながらも再度作ることにした。
締め切りまで一週間。余裕をみて二日程度しかない!
二日間、集中して何とか10首を詠んだ。
自分の場合は何かをしていてふと浮かんだ歌の断片を書き留め、じんたかじんたか1カ月も2カ月もかけて完成するスタイルなので二日間は1年を早回しするようで疲れた。
パソコンから消去してしまった10首は正確に思い出せず、全て違う歌になった。
人間の記憶というか、一瞬、心に浮かんだ歌は直ぐにどこかへ行ってしまう。
トシがトシだけになおさらのことである。
昨日の夕方、頼まれていた原稿とともに投函してホッとした。
冬になるとシベリウスを聴きたくなる。
「トゥオネラの白鳥」は、フィンランドの民族叙情詩『カレワラ』から作曲されたオペラの序曲を素材にした組曲の中のひとつで、イグリッシュホルンのメロディーが美しい。
演奏:ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団