楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
気の向くままに日常と趣味の自転車旅を綴ります。

今冬南極を歩いている日本人

2021年11月24日 | 日記

今、南極を歩いている日本人冒険家がいる。

 

阿倍雅龍さん38才。自身と同じ秋田県出身の白瀬矗中尉が果たせなかった人類未踏のルートで南極点到達を目指している。

食料等を積んだ100Kgのソリを一人で曳いて、距離約1,200Kmを70日間かけて来年の1月16日に到達する予定だ。

 

白瀬中尉といえば1910年代始めにアムンセンとスコットが南極点の人類初到達レースを繰り広げている頃に極点の直前まで進行したが、悪天候と食料の制約から付近を「大和雪原」と名付けて引き返し、仲間を無事帰還させたことで有名だ。

 

南極点は日本人としては2018年1月6日に荻田泰永さん(当時、鷹栖町在住)が1,130Kmを50日間かけて〝徒歩・単独・無補給〟の初到達を成し遂げ、マスコミでも大きく取り上げられた。

阿倍さんは既に2019年1月に日本人初のルートで南極点に到達している。今回は白瀬中尉の時から110年という節目の年に「しらせルート」を完成させるべく11月19日に「大和雪原」を出発した。

 

阿倍さんは白瀬中尉への思いが強い。

「17年の冒険人生の集大成、幼少期からの夢。念願の人類未踏しらせルートによる南極点単独徒歩到達にチャレンジする機が熟しました。元は病弱ないじめられっ子だった僕も、鍛え続けてここまで来ることができました。今こそ夢をつかんで証明します。人の夢が受け継がれていく事を。支えて下さる全ての皆さまの思いと共に、南極点に立ちます。」と語っている。

 

少しずつ高い夢を描いて入念な準備の下に挑戦を続ける・・・自転車旅をしていて少なからずお二人から影響を受けていると思うことがある。

世知辛く明るい話題の無いこの頃、新年の朗報が新聞の片隅にでも載ることを待つとしよう。