ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「送り火」

2018-08-19 22:23:38 | 

 

「送り火」 高橋弘希 

 

芥川賞授賞作。

図書館の「文春9月号」で。

 

父の転勤で東京から田舎に越してきた中三の歩は、

クラスの中心にいる晃と行動を共にするようになり、徐々に晃の暴力性を目撃者するようになる。

男の子たちが皆でワイワイしてる様子を描こうと思ったのが最初だと、作者は話しているが……。

 

歩が転校生の処世術として拠り所にしていたつかず離れずの適度な距離を保つ姿勢が、弱者にとって最も隠微な暴力になっていた……

というラストは、成る程そうだったのかと腑に落ちたが、

だからといって、これほど陰湿な受難に結び付くのかーー。

 

理不尽な暴力ーー

 

この手のテーマは苦手だ。

 

 

 

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テレビで花火

2018-08-18 21:41:51 | 日記

 

この夏、花火大会には一度しか行ってないけど、

テレビ中継は何度も見た♪

 

確か、最初は柏崎。

音楽が全くなかった。

 

今月に入って2、3日は長岡、

4日が岐阜長良川の花火大会。

7日の琵琶湖花火大会は、テレビ画面を撮ってみた。

 

 

 

 

お台場の花火大会も見て、

15日は、毎年楽しみにしている諏訪湖の花火。

4万発と、2kmのナイヤガラはテレビで見ても圧巻だ。

 

 

 

 

年々、色合いが鮮やかになっている。

大輪の片隅に別な光があったり、二重三重の輪になっていたり、

新しい形状の花火にも目を惹かれる。

 

迫力ある臨場感や会場の雰囲気を体感できなくても、

いながらにして見ることができるって嬉しい。

 

次は大曲の花火だ!

 

と、数日前に思っていたら、

本日、赤川花火大会を中継していた。

 

赤川ってどこ?

あらまぁ、鶴岡だ!

 

これまでで一番色鮮やか♪

デザイン花火の競技会なんだ。

 

 

 

日本に花火が入ってきたのは戦国時代で、

つまり、日本は花火の後進国だったと、今日の解説者が仰った。

ところが、当時の先進国に戦争が続いてる間に日本の花火が進化して、

今はトップクラスになったと。

 

平和であってこその花火だ!

花火を楽しめる時代がずっと続けてほしい。

 

 

 

 

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「原色 日本島図鑑」「江戸屋敷三○○藩いまむかし」

2018-08-16 22:56:36 | 

 

「原色 日本島図鑑 改訂第2版」 加藤庸二 新星出版社 2013.5.15

 

443の島を網羅している。

 

何故だろう……島に惹かれる。

若い時分から、あちこち巡りたいと何となく思っていた。

まあ、島に限らずあちこち行ってみたい思いの一環だろうが。

 

眺めているだけで楽しいけれど、

自分の本棚にあったら、買ったとき以外は手にとることがなさそうな……

 

まあ、その程度の関心ってことだ。

 

 

「江戸屋敷三○○○藩いまむかし」 青山町誠 実業之日本社 2008.4.20

 

江戸と東京を散歩する、という副題。

 

小石川後楽園 水戸藩上屋敷

明治神宮   彦根藩下屋敷

新宿御苑   高遠藩下屋敷

清澄庭園   関宿藩下屋敷

六義園    郡山藩下屋敷

六本木ヒルズ 長府藩上屋敷

丸の内    岡山藩上屋敷

帝国ホテル  白河藩上屋敷

帝国劇場   鳥取藩上屋敷

東京大学   加賀藩上屋敷 

 

とまあ、例を挙げてみた。

各藩の屋敷が、今はどうなっているか、一覧リストもある。

 

古地図を見ながら東京を歩きたいと、いつも思う。

 

 

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「さよならを待つふたりのために」

2018-08-16 21:42:46 | 

  

「さよならを待つふたりのために」 ジョン・グリーン 岩波書店 2013.7.25


THE FAULT IN OUR STARS   2012

訳 金原瑞人 竹内茜

 

感動、の一言。

生と死、知性と勇気と悲しみに満ちている悲劇とも言えるが、

スマートでキリッとしている。

 

主人公のヘイゼルは、16歳の女の子。

「死ぬほど気がめいる」サポートグループでこう自己紹介する。
「ヘイゼル、十六歳。はじめは甲状腺がんだったけど、今は立派な腫瘍が肺に転移して居座り続けている。」

いやいや参加したのは……

両親を喜ばせなかったから。16歳でがんで死ぬより最悪なのはこの世でたったひとつ。がんで死ぬ子どもを持つことだ……から。


そこで十七歳のオーガスタスと出会い、

肺の腫瘍のため、常に酸素ボンベが手放せないヘイゼルと、骨肉腫で片足を失ったオーガスタスの物語がはじまる。


自分の命がそう長くないことを覚悟しているヘイゼルは、自分が死んだ後、悲しむ人はできるだけ少ないほうがいいと考えている。

一方、オーガスタスは、この世に自分が生きた証を残したいと思っている。

この二人が、リアルに、魅力的に、ユーモラスに描かれていて、

悲しくて切ないけど、ジメッとはしていない。

 

普段はほとんど思い出さないでいられるけど、ヘイゼルは時々、変えることができない冷酷な事実に直面する。

つまり、ママとパパは私がそばにいてうれしいのかもしれないけど、私はいつもふたりを苦しめている。

 

ーー私はそれまで生きてきた時間のほとんどを、愛してくれた人たちの前で泣かないようにしてきた。泣いているところを見せたら、自分を愛してくれる人たちを悲しませてしまう。その人たちの記憶に、自分の悲しい思い出しか残らなくなる。悲しくてだけの存在になるのは嫌だ。だから泣かない。そして自分を愛してくれる人に笑顔を向ける。ーー

 

全身に腫瘍が転移したオーガスタスが先に逝ってしまう。

 

『ヘイゼルを愛せておれは運がいい。この世界で生きる以上、傷つくかどうかは選べないんです。でも自分を傷つける人を選ぶことはできる。おれはいい選択をした。ヘイゼルもそう思ってるといい』




 

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「ルビンの壺が割れた」「雪子さんの足音」

2018-08-15 11:41:16 | 

 

「ルビンの壺が割れた」 宿野かほる 新潮社 2017.8.20

 

リクエストしてから回ってくるまで、だいぶ時間がかかった。

 

一時間程度で読めたが、十分満足の内容。

最後の最後、こうきたか!

って感じ。

 

フェイスブックで見つけた名前、内容から

もしかして、かつての恋人ではないかとメールしたところから

物語は始まる。

 

やがて、返信があって、

やりとりがーー。

 

いやあ、ラストが最高!

 

 

「雪子さんの足音」 木村紅美(くみ) 講談社 2018.2.1

 

学生時代を過ごしたアパートの大家の孤独死を知り、

20年前の記憶がよみがえる。

 

高円寺の家賃5万円のアパート「月光荘」。

サロンと名付けた居間を下宿人に開放して、食事や小遣いまで世話を焼くひとり暮らしの大家・雪子さんと、大学3年生の薫と、同い年のOL小野田さん。

孫ごっこのバイトのつもりで、3人の関係は続いていた……。

 

日常的にも経済的にも大助かりだが、

鬱陶しさがどんどん増していくーー。

 

 

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