ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「優しいおとな」

2018-08-26 23:23:05 | 

 

「優しいおとな」 桐野夏生 中央公論新社 2010.9.25

 

格差が広がり、荒廃した近未来か……。

家族をもたず、信じることを知らない少年イオンは

児童センターを逃げ出して、渋谷あたりで、

どうにか、ひとりで生きている。

児センの前の記憶はない。

 

おとなは三種類だ。

優しいか、優しくないか、どっちつかずか。

優しいおとなは滅多にいない。

優しくないおとなからは、すぐ逃げろ。

でも、一番僕たちを苦しめるのは、どっちつかずのやつらだ。

しかも、そいつらは数が多い。絶対に信用するな。

 

自分が支えとしていた記憶が否定されてーー

"今"を生きる意味も意志も混乱してしまう。


近未来とは限らない。

世界のあちこちにストリートチルドレンたちがいる現実がある……。

 

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