「老人たちの裏社会」 新郷由起 宝島社 2015.2.24
万引き、ストーカー、暴行・DV、売春、ホームレス、孤立死、生き地獄化する余生ーー
不良化する高齢者が急増している、という。
何が彼らをそうさせるのか。
万引きで捕まった86歳の女性は、
「『万引きをしそうになったら、大事な人を思い出して』と言われたけど、大事な人なんていないんだからしょうがない」
と口を尖らせた、とーー。
生活に困窮してではない万引きの方が圧倒的に多いらしい。
歪んだストレス発散なのか……。
本人としては全く自覚のないストーカーも増えていると言う。
ストーカーの根底にあるのは『俺の寂しさ、哀しさを何とかしろ!』といった意識。加害者は皆、孤独で、心が病んでいる。心の方向転換とケアが必要、
という理屈はわかるが、被害にあったら、気持ち悪いだけだし、たまったもんじゃない。
我が身に降りかかるとは思わないが、実際にえらく迷惑を被った人も知っているので、事前の対応策などを書き抜いておこう。
何たってそんなことをする輩は独りよがりで、物事を自分の都合のいいように解釈するから、
無視は肯定に通じ、迷惑はつたわらない。
シニアストーカー予備軍に「やってはいけない行為」は
○本人に興味を持って(持ったふりをして)話を聞かない
○笑って(笑いかけて)接しない
○楽しそうに(楽しいふりを)しない
○下手に褒めたり励ましたりしない
○体に触れない(握手もしてはいけない)
そうか、高々そんな程度でも、好意を持たれたと思いっきり勘違いしていまうのか。
生活困窮者がいる一方で、
経済的にも環境的にも恵まれているように見えても虚ろな時間をもて余している人も増加している。
「老いる」ことの難しさを改めて考える。