ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「猿の見る夢」

2016-11-28 22:43:53 | 

 

「猿の見る夢」   桐野夏生    講談社    2016.8.8

 

帯に、

これまでで一番愛おしい男を書いた。

と、桐野さんの自筆がある。

 

「週刊現代」読者の圧倒的支持を得た、

ともあるが、

 

そこそこ上手く人生を送っていると思われる

いい年をしたオヤジたちの腹の中は、

やはり、こんなもんなんだろうなって感じ。

愛おしいとは、思えない。

 

薄井正明、59歳。元大手銀行勤務で、

出向先ではプチエリート生活を謳歌している。

近く都内に二世帯住宅を建築予定で、

十年来の愛人・美優樹との関係も良好。

一方、最近は会長秘書の朝川真奈のことが

気になって仕方ない。

目下の悩みは社内での生き残りだが、そんな時、

会長から社長のセクハラ問題を相談される。

どちらにつくか、ここが人生の分かれ道ーー。

 

帰宅した薄井を待っていたのは、

妻が呼び寄せたという謎の占い師・長岐。

この女が指し示すのは、

栄達の道か、それとも破滅の一歩か……

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする