「辛夷の花」 葉室麟 徳間書店 2016.4.30
葉室さんにしては軽い感じ。
なるほど、時代エンタテイメント。
たおやかで凛々しいヒロイン。
味方は剣を紐で縛り"抜かずの半五郎"と呼ばれてきた男。
藩政を巡る熾烈な闘いに巻き込まれ、
家族とともに女とて闘う。
迷う志桜里に、半五郎は言う。
「おのれの生き方はおのれの心が決めるものです。ひとが求めているからとひとの心で決めては悔いが残ります。不義理も不人情もおのが心を偽らぬためにはやむを得ぬかと存じます」
痛快な時代劇。