ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「軽薄」

2016-06-19 23:33:35 | 

 

「軽薄」   金原ひとみ    新潮社     2016.2.25

 

十大の終わりに、ストーカーと化した元恋人に刺された過去を持つカナ。

29歳の今、裕福な年上の夫と幼い息子、仕事での充足も手にし、みたされた日々を送っていた。

そこに、アメリカから姉一家が帰国。未成年の甥から、烈しい思いを寄せられる。危うさを秘めた甥との破滅的な関係……

 

近親の男女関係は禁断とされている。

思い出せば中学生のとき、島崎藤村と姪の関係を知って、藤村の作品すらおぞましく思ったものだった。

でも、古代天皇家などでは、そんな話がゴロゴロあって、母が同じでなければ、異父の兄妹間というのも珍しくなかったわけだ。

遺伝子か何かに起因して、ごく身近な血縁では、薄弱な要素が現れるということが経験論的にわかって、近親相姦が厭わしいものになったのだろう。

 

そういう意味で、完璧とは対極にあたるかも。

 

気持ちよく読めたとは言えないが、

なるほどこんな描き方もアリか……

 

コメント
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