ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「敗者たちの季節」「ただいま!マラング村」

2014-09-23 23:33:25 | 
「敗者たちの季節」 あさのあつこ 角川書店 2014.7.25

 「何でだろう。……何でか、見てると涙が出るんだ」
甲子園初出場をかけた地区予選決勝で敗れ、海藤高校野球部の夏は終わった。
だが、悔しさを噛みしめるピッチャー・直登のもとに思わぬ報せが届く。
優勝校・東祥学園が甲子園出場を辞退したというのだ。
繰り上がりで甲子園への切符を手にすることになり、海藤ナインは周囲の激励と期待のなかで練習に励む。
一方、それを見守る大人たちはそれぞれに特別な思いを抱いていた。
監督の八尾はかつて親友と交した約束を胸に指導にあたり、
取材に訪れた新聞記者・藤浦は自らが甲子園に出場した際の記憶を呼び起こされていく--

以上、帯の書き写し。

 監督になり始めたころの八尾の思い…

野球でも、人でも同じだ。生きることも同じだ。真摯に、一途に、懸命に、
本気で関わらなければ決して見えないものが、手に入れられないものがあるのだ。
伝えたいものは山ほどある。けれど、上手く伝わらない。
焦れば焦るほど、気持ちは空回りして、選手たちとの距離が開いていく。

子どもたちは、ただ野球が好きで、高校生として一日でも長く野球をやりたい。その気持ちだけなんです。
誰かのためとか、何かのためとか、あれこれひっつけたがるのは、何というか……
  大人側の勝手な意図でしかないと、わたしは思うんですよ。
うちの子どもたちは、自分たちのために甲子園に挑みます。

 「バッテリー」に如実に表れた如く、あさのさんの野球にかける思いがここにも!
 

「ただいま!マラング村」 ハンナ・ショット 徳間書店 2013.9.30

佐々木千鶴子 訳

実話と言う。

ツソはタンザニアに住む四歳の男の子。
おにいちゃんと一緒にキリマンジャロのふもとの村にある、おばさんの家で暮らしているが
食べ物は少ししかもらえない。
ある晩、おにいちゃんと、夜中に逃げ出して、バスターミナルのある町にたどり着いた。
ところが、おにいちゃんとはぐれて、一人ぼっちに。
上手いこと乗り込んだバスで着いた町で、路上でくらすことになった。

それから4年、そんな子供たちを支援する団体に拾われて
ツソは寄宿舎生活をすることになる。

これは、中学年向けの課題図書。
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