ま、いいか

日々の徒然を思いつくままに。

「虚ろな十字架」「裁きの鐘は 上・下」

2014-09-03 22:08:35 | 日記
「虚ろな十字架」 東野圭吾 光文社 2014.5.25

娘を殺されたら、大切な人を殺されたら、
犯人に何を望むか…

仮に死刑になったとしても、遺された者たちの思いは救われない。

弁護士の言葉が重い。

蛭川は死刑のことを刑罰だとは捉えなくなっていたのです。
公判を通じて彼が見ていたのは、自分の運命の行方だけでした。
だから、他人のことはどうでもよかった。彼が上告を取り下げたのは、
ようやく運命が決まったのだら、もうやり直しは面倒だということだったのです。
死刑確定後(略)彼にとって事件はもう過去のことでした。
彼の関心は、自らの運命にしか向いていなかった-- (略)
真の意味での反省には、とうとう到達できないままだった。
死刑判決は彼を変わらなくさせてしまったんです。
死刑は無力です。


「裁きの鐘は 上・下」 ジェフリー・アーチャー 新潮文庫 H26.4.1

クリフトン年代記 第3部
BEST KEPT SECRET

ハリーとエマを恨む者たちはバリントン海運の凋落と、総選挙に挑むジャイルズの敗北を企図する。
一方、校則破りの常習犯だったセバスティアンは志望校への推薦を得るべく改心したかに見えたが、
知らぬうちに国際的犯罪の渦中の人となってしまった。
息子を救いたい一心で、政府の要請のもと、ハリーはブエノスアイレスを目指すが……

舞台は、1945年から57年にかけて。

めぐりめぐる因果と運命。
お話が出来すぎてて、オイオイと言いたくなるような場面もあるが、
この手の小説だから、そうこなくちゃ、というところか(^^;
コメント
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