酔漢庵【ゑゐどれあん】~エロケンの酔いどれ日記~

へっぽこプログラマーのつれづれなる日記です。

佐々木俊尚のネット未来地図レポートVol.003 を読んで

2013-05-19 23:22:46 | 酔いどれ日記
●読んだ本
佐々木俊尚のネット未来地図レポート 2008.08.16 Vol.003 電子書籍 - 佐々木俊尚 | ブクログのパブー

●本が書かれた当時の時代背景
内閣総理大臣 福田康夫( 内閣総理大臣の一覧 - Wikipedia
NHKの朝ドラ 瞳( 歴代連続テレビ小説の一覧 - Wikipedia
NHKの大河ドラマ 篤姫(歴代大河ドラマの一覧 - Wikipedia
着うたの週間ランキング第一位 嵐「truth」(ケータイ Watchの着うた人気ランキング(8月18日~8月24日)

PC端末用Windowsの最新バージョン Windows VISTA
iPhone 日本で初めて発売されて1ヶ月
iPad 発売されていない
Android端末 発売されていない
ドコモの最新携帯端末 906系(FOMA)

●本の内容
徹底的に垂直統合されたエコシステムを持つキンドルは、今後もグローバル市場を席巻していく可能性が高い。しかし、日本では、出版社や取次の協力が得にくいという事情があり、キンドルが国内販売されるのかどうかはかなり不透明。

既存の出版社はケータイ上で著作権保護を行い、特殊なアプリケーションを動かさなければ書籍を読めないというサービスを提供している。しかし、使い勝手が悪い上に、規模を実現しておらず、普及する可能性はほとんどない。

今後はケータイこのようなうした汎用端末の上でオープンなかたちで書籍コンテンツが流れる仕組みが主流になっていく可能性が高い。

●感想
日本で実際にkindleストアがオープンして日本語のコンテンツが販売されるようになったのは、この本が書かれた4年後です。専用端末だけでなくスマートフォンからも利用できるようになりました。時間はかかりましたが、著者の予想はほぼ当たっている感じです。

この本が書かれたときには普及していなかったスマートフォンが現在はすごい勢いで普及しています。実際に利用される汎用的な端末は従来のケータイではなくスマートフォンになるでしょう。

また、電子書籍を販売するプラットフォームが独自の著作権管理のしくみを導入していることが多く、フォーマットも完全に統一されていません。コンテンツのオープン化は思ったように進んでいません。

日本でkindleストアのオープンと同時に、出版社を通さずに個人が電子書籍を作って販売できるKDPのサービスもスタートしたのは、出版社からおもったような数と価格の電子書籍を提供してもらえなかったからではないでしょうか。

佐々木俊尚のネット未来地図レポートVol.002を読んで

2013-05-09 01:06:27 | 酔いどれ日記
●読んだ本
佐々木俊尚のネット未来地図レポート 2008.08.11 Vol.002 ケータイ小説マーケット - 佐々木俊尚 | ブクログのパブー

●本が書かれた当時の時代
内閣総理大臣 福田康夫( 内閣総理大臣の一覧 - Wikipedia
NHKの朝ドラ 瞳( 歴代連続テレビ小説の一覧 - Wikipedia
NHKの大河ドラマ 篤姫(歴代大河ドラマの一覧 - Wikipedia
着うたの週間ランキング第一位 Spontania feat.JUJU「君のすべてに」(ケータイ Watchの着うた人気ランキング(8月11日~8月17日)

PC端末用Windowsの最新バージョン Windows  VISTA
iPhone 日本で初めて発売されて1ヶ月
iPad 発売されていない
Android端末 発売されていない
ドコモの最新携帯端末 906系(FOMA)

●本の内容
ケータイのコミュニケーションが「多対多」化して、ケータイがソーシャルメディア化した。

それまで文字文化とほとんど関わっていなかった「地方の若者」というマスの集団が、 ネットを経由して一気に活字の世界に流れ込んできた。彼ら彼女らはそれを「小説である」とは意識しないまま、ケー タイ小説を読むようになった。

●感想
自分はケータイ小説が流行っていた頃から現在にいたるまで、ケータイ小説を読んだことはありません。そのため、ケータイ小説が、実際どういうものなのかはわかっていません。

それでも、ケータイ電話がソーシャルメディア化するまでは、地方の若者が文字文化と関わりがなかったという説明には違和感を感じます。

地方は都市部に比べて大きな本屋は少なかったかもしれませんが、新聞、雑誌、小説、漫画などは、ふつうに購入する事ができました。

インターネットの前に流行ったパソコン通信も、インターネットが商用利用されたあとのメーリングリストや掲示板なども、都市部か地方かに関係なく利用できました。

パソコン通信や、インターネットは、距離や時間を意識せずにコミュニケーションができるため、都市部か地方かというのは意味がない気がします。

ケータイ電話は新しい機器であり、パケット代が定額制になり、積極的に使っていたのが、ケータイ小説の作者や読者と同じ若者世代だった。ケータイのインターネットは、PCで利用される一般的なインターネットからは隔離されていて、ドコモのような通信事業者が構築した閉じたネットワークだった。

その結果、異なる世代や、ケータイ小説に興味のない人から邪魔されることなく、同世代の若者たちが内輪ネタのような小説で盛り上がっていたのではないかと思います。 

魔法のiランドのケータイ小説ポータル「魔法の図書館」は、現在も、Android端末からアクセスすると閲覧することができます。

スマートフォンのインターネットは、PCで一般的に利用されている開かれたネットワークです。ケータイ電話やスマートフォンの普及が進んで、ざまざな世代の人が利用するようになりました。その結果、同世代の若者たちが閉じたネットワークのなかで内輪ネタのように盛り上がることができなくなって、以前のように話題にならなくなったのではないでしょうか。

今後、スマートフォンの普及が進んでいくと、ケータイ小説のストーリーや詠まれ方も変わっていくのだろうと思います。

佐々木俊尚のネット未来地図レポートVol.001 を読んで

2013-05-05 07:24:07 | 酔いどれ日記
●読んだ本
佐々木俊尚のネット未来地図レポート 2008.08.04 Vol.001 インフルエンサー - 佐々木俊尚 | ブクログのパブー

●本が書かれた当時の時代背景
内閣総理大臣 福田康夫(内閣総理大臣 の一覧 - Wikipedia
NHKの朝ドラ 瞳(歴代連続テレビ小説の一覧 - Wikipedia
NHKの大河ドラマ 篤姫(歴代大河ドラマの一覧 - Wikipedia
着うたの週間ランキング第一位 Lil'B「キミに歌っ たラブソング」(ケータイ Watchの着うた人気ランキング(8月4日~8月10日)

PC用最新Windows Windows VISTA
iPhone 発売済み(日本で初めて発売されて1ヶ月)
iPad 発売されていない
Android端末 発売されていない
ドコモの最新携帯端末 906系(FOMA)

●本の内容
同じ趣味嗜好をもつ小さなコミュニティーの中で少数の人に対して深く大きな影響を与える人のことを著者がマイクロ・インフルエンサーとよんでいる。

クックパッドの「つくれぽ」や、TSUTAYA DISCASの「レビュー広場」を例に、小規模なコミュニティーをたくさん生み出させ、それぞれのコミュニティーの中にだけ通用するようなマイクロ・インフルエンサーをたくさん生み出させるしかけ作りがクチコミサイトでは大切。

タレントは、すべての人に対して広く浅く影響を与える一般的なインフルエンサーにはなれるがマイクロインフルエンサーにはなれない。だから、タレントの起用はクチコミサイトのインフルエンサー戦略としては間違っている。

●感想
一般のインフルエンサーより影響力が大きいマイクロ・インフルエンサーをたくさん生み出すしかけづくりが大切というのは、理解できます。

しかし、アメーバブログのように有名人ブログが多いブログサービスが、本書が書かれた当時も現在も人気を集めているのも事実です。

芸能人ブログジャンルインデックス|Ameba(アメーバブログ) 芸能人・有名人ブログ を見ると、種類は多くないですが、芸能人に限らず、スポーツ、料理、娯楽、地域など一般的なジャンルが揃っています。各ジャンルの有名人を中心に、広く浅く大きなコミュニティーがいくつも作られているものと思われます。

マイクロ・インフルエンサーが軸になる小さなコミュニティーだけでなく、インフルエンサーが軸になっている大きなコミュニティーもネット上に存在しています。

インフルエンサーとしてのタレントの起用と、マイクロ・インフルエンサーを多く生み出す仕掛け作り。クチコミサイトのインフルエンサー戦略として、どちらが正しくて、どちらが間違いとは言えない気がします。

また、TSUTAYA DISCASはDVDの宅配だけではなく、現在はネット配信も行っているようです。宅配よりもネット配信の利用者のほうが多くなると、レビュー広場の利用方法やマイクロ・インフルエンサーの役割が今とは変わっていくことでしょう。

ネット配信では、貸し出し中かどうかを気にせずに見たいときに見たいものを見れるようになるはずです。その結果、誰かがレビューを書いてから、他の人がそのレビューを読むまでの間の時間が短くなります。レビューがまったく書かれていない作品を見ることも増えるでしょう。

レビューがまったく書かれていない作品を見るかどうかを判断するためには、どうすればいいのでしょうか。

レビュアーがまだ見ていない作品のレビューを書くことになるかもしれません。レビュー広場以外のしくみも必要になるでしょう。