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夫婦風呂(PART 2)

2009-09-30 05:06:31 | 日本人・日本文化・文学論・日本語

  
夫婦風呂(PART 2)



田舎教師の主人公・林清三

(実在のモデルは小林秀三)の銅像




この上の解説を読むだけでも、玉茗(ぎょくめい)さんの人柄を偲ぶ事ができるのですよう。



物語の中でご住職が清三さんに言った言葉は玉茗(ぎょくめい)さんが実際に言ったのでござ~♪~ましょうか?

僕は上の言葉は玉茗(ぎょくめい)さんが実際に言った言葉を田山先生が記憶していたと思うのですよう。

デンマンさんは、どうしてそのように思うのですか?

田山先生と玉茗(ぎょくめい)さんは同(おな)い年で親友だけれど、田山先生は玉茗さんを“人生の師”としても慕っていたように思えるのですよう。

どうして、そのような事が判るのでござ~♪~ますか?

卑弥子さんも知っての通り、田山先生は女弟子の岡田美知代さんを題材にして「蒲団」を書いた。その美知代さんの略歴は次の通りです。


岡田美知代(おかだ みちよ)



1940年アメリカ滞在中の美知代(55才)

1885(明治18)年4月15日 - 1968(昭和43)年1月19日
日本の文学者、雑誌記者。
田山花袋の小説『蒲団』のヒロイン、横山芳子のモデルとして知られる。

広島県甲奴郡上下町(現・府中市上下町【じょうげちょう】)に豪商の長女として生まれる。
1898(明治31)年9月神戸女学院に入学するが、文学への志深く、1904(明治37)年2月退学して上京する。
1905(明治38)年、花袋に師事。
同年4月女子英学塾(現・津田塾大学)に入学する。
上京の途次、既知の永代静雄(ながよ しずお)と京都で会い親密な仲になる。
静雄との関係が花袋に知れて帰郷するが、その後『蒲団』が発表される。
再度上京して永代との間に長女千鶴子を儲け、1909年(明治42年)1月花袋の養女として永代と結婚。
3月長女を産んだのち11月いったん永代と別れるが、翌年4月再びともに富山へ行き1911年(明治44年)3月長男太刀男出産。
この間、いくつかの短篇を雑誌に発表する。
花袋の『妻』、『縁』にも登場する。
「ある女の手紙」は花袋への意趣返しの意味を持つ美知代の作品である。

1926年(大正15年)、永代と別れ、「主婦之友」記者として太刀男を連れてアメリカへ渡る。
アメリカで花田小太郎と再婚する。
しかし、花田は結核のため単身1927(昭和2)年に帰国。
1944年(昭和19年)、戦争のため帰国。実妹万寿代の嫁ぎ先の広島県庄原市に住んだ。

岡田美知代の生家は上下歴史文化資料館となっている。




出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

『「蒲団」と「田舎教師」 (2009年9月24日)』に掲載


あまり知られていない事なのだけれど、次の箇所を読むと気になることがあるのですよう。


1909年(明治42年)花袋の養女として1月に永代と結婚
3月長女を産んだのち11月いったん永代と別れるが、翌年4月再びともに富山へ行き1911年(明治44年)3月長男太刀男出産。
1926年(大正15年)、永代と別れ、「主婦之友」記者として太刀男を連れてアメリカへ渡る。


つまり、1月に結婚して3月に長女を出産したと言うことでござ~♪~ますか?うふふふふ。。。

もちろん、それは“できちゃった結婚”なんだけれど、僕はその事を問題にしている訳ではないのですよう。

まだ他にも気になることがあるのでござ~♪~ますか?

ありますよう。1926年に長男の太刀男だけを連れてアメリカへ渡っている。長女はどうしたのだろうか?卑弥子さんは不思議に思いませんか?

そうですわね?。。。どうしたのですか?。。。結核で亡くなってしまったのですか?

あのねぇ、長女が生まれると、田山先生の頼みで寺に引き取ってもらったのですよう。

花袋の弟子となっていた岡田美知代と

恋仲になり上京するが仲を裂かれ


永代静雄(ながよ しずお)さんのウィキペディアの説明では、上のように書いてありますけれど、田山先生が二人の仲を裂いてしまったのでござ~♪~ますか?

そうなのですよう。このようなゴタゴタの中で、住職の太田玉茗さんが“恋の不始末”の面倒を見て長女を引き取ったのですよう。「田舎教師」の中で住職が主人公に人生哲学めいた事を言うけれど、実際、口先だけではなく、太田玉茗さんは言行一致の人だと偲ばれるのですよう。

それで、田山先生は、この太田玉茗さんを親友としてよりも師として慕っていたとデンマンさんは思うのでござ~♪~ますか?

そうです。「田舎教師」を読むと、僕もそのような印象を持つのですよう。玉茗さんの影響で田山先生も人間的に成長してゆくのが感じ取れるのですよう。

それで玉茗さんは、その後どうなったのでござ~♪~ますか?

玉茗さんは、青年の頃は文学を志したけれど、文壇で活躍することもなく昭和2(1927)年に56歳で亡くなっています。その3年後に田山先生も後を追うように亡くなりました。

つまり、物語の中で御住職が次のように語った事は、そのまま玉茗さんの人生だったのでござ~♪~ますわね!?

「成功、不成功は人格の上には価値がない。

それよりも人間としての

理想のライフを送るほうが、

どれほど人間としてえらいかもしれない。

名誉を追って一生をあくせくするにあたらない。

何のかのと言って、

誰でも皆、死んでしまうんですからな。

どんなに得意になったって死が一度来れば、

人々から一滴の涙を

注がれるだけじゃあ ありませんか。

死んでからいくら涙を注がれても仕方がない
 
どんな人でも人間は人間で、

それ相応の安慰と幸福とがある。

それに価値もある」


その通りですよう。小説の中では田山先生は次のような男として登場します。

「白い羅紗の背広にイタリヤンストロウの

夏帽子を被った太った男」


原杏花(きょうか)と言うのが作中の名前です。この作家が東京から雑誌記者を連れて訪れ、昼から酒を飲み本堂の木魚を叩いたりしてドンチャン騒ぎをします。そして、ある夏の日の情景として作家は次のような光景を目にするのです。

「夕方知らずして、主の坊がWifeと共に

湯の小さきに親しみて入れるを見て、

突然のことに気の毒にもまた面食はされつ」




作家は、住職夫妻が一緒に行水しているのを見て狼狽(ろうばい)しながらも、微笑(ほほえ)ましい光景だと思ったようです。

つまり、玉茗さんがおっしゃったそれ相応の安慰と幸福なのでござ~♪~ましょうか?

そう言う事だと思いますよう。うしししし。。。


【卑弥子の独り言】



ですってぇ~。。。
そうですよね。
夫婦でご一緒にお風呂に入る事は良い事だと思いますわ。
仲が良い事は素晴しい事でござ~♪~ますう。
最近、若い夫婦の間でもセックスレスが問題になっています。
もし、あなたが同様なお悩みを持っているのであれば、
どうか、ご一緒にお風呂に入ってくださいまし。



そうすれば、眠っていたロマンの炎に灯がともるかもしれませんわ。
うふふふふふ。。。

とにかく、デンマンさんのお話が面白くなりそうですわ。
どうか、あなたも、またあさって読みに戻ってきてくださいましね。
では、またねぇ。。。






ィ~ハァ~♪~!

メチャ面白い、

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こんにちは。ジューンです。

「ふとん」には2つの漢字の書き方があることを

私は知りませんでした。

「布団」は知っていましたが、

「蒲団」は知りませんでした。

だから、わたしは「蒲団」を“うらだん”と読んだのです。

デンマンさんに笑われてしまいました。

「布団」の「布」は当て字なんだそうです。

そう言われてみると、

田山花袋の「蒲団」は必ず「蒲団」と書いてあります。

「布団」とは書いてありません。

それにしても「団子」の「団」は“だん”と読むのに、

「布団」の「団」は“とん”と読むのですよね。

どうして。。。?

デンマンさんに尋ねたら、

“だん”は呉音で

“とん”は唐音ですって。。。

日本語って難しいですよね。

ところで、卑弥子さんが面白い記事をまとめました。

時間があったらぜひ読んでみてくださいね。

■ 『笑って幸せな気分になれるサイト』

では、今日も一日楽しく愉快に

ネットサーフィンしましょうね。

じゃあね。







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