しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

下町ロケット メモ

2015-10-20 | TV, 映画, DVD
話と阿部ちゃんはよかったので
それ以外で備忘的に(ペンの向くまま)

殿村(白水銀行から出向・のち佃社員)の不器用さと実直さ。佃航平(阿部寛)といいあんばい。
白水銀行支店長/東国原英夫はそのまんまで○
「あなた(佃)のは道楽。融資はビジネス」と資金融資をつっぱねる。
ナカシマ工業三田と弁護士中川(池畑慎之介)の順法悪代官・越後屋ぶりも○*
「世の中の2つの規律、倫理と法律。人が人を殺さないのは倫理にしばられているから。
会社に倫理は必要ない。法律さえ守っていれば何をしたって罰せられることはない」
佃利菜(航平の娘) 土屋太鳳
べつに思い入れは無いが、色をつけると逆効果
(というより、視聴率落ちの場合のエピソード用/保険だろう)

意外にいい味出していて驚いたのが
神谷弁護士 恵俊彰。
「すばらしいものと特許の良しあしは別のもの」
ポサッとした顔しているが、知的財産権のエキスパート。
法廷抗争、先代からの田辺(阿藤快)弁護士との違いに、
こないだのTPP交渉がチラついたのは、私が偏屈だからか**。

ナカシマの兵糧攻めで資金繰りも潰(つい)え、佃製作所はいよいよ子会社化の返事の日を迎える。
航平が社員を前に言った言葉 モノづくりのプライドはりっぱなものだ。
そして特許権でナカシマへ逆訴訟(神谷の渾身の一撃)を告げる。
佃の逆襲が始まるが、帝国重工業も佃の特許技術に気が付いた。
来週につづく(私は未定)

あと音楽でいえば
三文トレンディ・ドラマみたく、メインテーマでガツンと持っていくというより
地味ながら細かい場面の色付けの感じもいい。

……
さて(ここからためいき)
VWの排ガス不正やヨコハマのマンションのクイが残る話とか
本社/下請けモノづくりの最たる自動車、建築ですらこうだ。
ソーリがアメリカの空母乗ったりというのもあったな。
いかに技術と希望だって、ロケットのつもりでミサイルなんて嫌だ。
(ここんとこ活況な○○重工業・○○グループの(政府)プロモーションに見えなくもない***)。
あと、順法悪代官どころか国の政治ですら、モラルも無い法律ないがしろの人たちばかりのニュースばかり。

たとえフィクションでも、
せっかくのいい話なんだから水を差さないでほしいものだ。
たぶん、世情がこれ以上荒れてしまうと
今ほどの感動は得られないだろうし、お花畑なんて言われかねない。

*長年の疑問…「越後屋、お主も悪よのう」の越後屋とは? - NAVER まとめ
**「TPP 蚊帳の外でも、おおよそ合意(報道)」とはこれいかに。
ちなみに農業ばかりで言われることが多いが、
この作品の要、知的財産権もしっかり交渉項目。
特許・著作権に“おおよそ”は無いのに、口先政治屋を見渡す限り絶望的だ。
***池井戸潤の作品が気に入ったのに、スポンサーのプロモーション褒めるくらい興醒めなことはない。
(書き出しはよかったが、後半ひねくれてしまったなぁ)

(10/26)
帝国重工・戝前が特許を買い取りたいと持ちかけるが、佃は応じない。
ナカシマ工業の逆訴訟。裁判長の大企業寄りの判決の多さに一計を案じた神谷は
佃に想定文言の暗記させようとするが、覚えきれないまま裁判を迎え
佃は思いの丈をそのまま語る。裁判長が下したのは、ナカシマの敗北といえるもの。
裁判長は実情がわかる人だった。
さらに、ナカシマ・三田の言葉がそのまま記事になり、社の信用は失墜する。
記者の父親は、かつてナカシマに会社を潰されていたのだった。
数字で書くのは初めてだが、前回同様、視聴率が良かったのは(17.8%、先週16.1%)
佃の思いの丈と、ナカシマに一矢報いた裁判と記者への共感なのだろう。
戝前は、どんな手を使ってでも佃の特許を手に入れる決意を固める。


アメリカロケット (くちなおし)
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