まさかニュートリノに追い越されるなんて!*
CNN_co_jp:ニュートリノ、再実験でも光より速い - (1-2)
タイムスケープといえば今やスマホのこっち↓だが、
Xperia™ Photo Communication ソニー・エリクソン
sfバカ** は、頑としてこっち↓。
タイムテーブルでなく時間風景。
出版が1980年で、近未来98年の話だから、昔むかしと語り始めるべきだろうか?
二つの場面 1998年のケンブリッジと62~3年のカリフォルニア。直接のつながり/因果関係はない。
1998年 慢性的な異常気象、食糧難、エネルギー危機。
自転車通勤、社会不安を不法居留者やら怪しげな宗教やらがさらに拍車をかけていた。
研究予算も削減され、電力割り当て。生活風景
北アフリカでの旱魃、南アメリカ沖での赤潮…
60年代以降に使われ始めた農薬など化学物質の環境汚染が原因だった。
「どうしてくれるんだ」。
予算削減、制約としがらみの中で、ジョン・レンフリューは研究を進める。
いっぽう、1962年、核磁気共鳴実験に混入するノイズ。なんだろう?
ゴードン・バーンスタイン。生活もまったく対照的。
二つの時間風景をつなぐのがタキオン。
「相互通信はできないとしても、せめてヒントは送れる筈だ」。レンフリューは考えた**。
このへんのストーリー(説明)と整合性が、sf好きにはたまらないが、
sfの手法・小説のつじつまでなく、たんに、それぞれの“時間風景の比較”で見ても同じ。
また、研究より議会のピータースンとか、研究離れたところでマージョリーとか、ペニーとか取り巻く人物もおもしろい。
この2つの時間風景は
74年、ゴードンのエンリコ・フェルミ賞の受賞シーンで結んでいる。
ついでながら
世界が68億人だった時の本。
児童書の『たくさんのふしぎ』(福音館書店)のような視点・語り口?だが、もうすこしふみこんでいる。
いいたいことはベンフォードとおなじだが、ペシミスティックなsfエンタメよりも、先を見ているようだ。
「環境が」だの鉦や太鼓叩いて騒ぎはしないが、
世界の大まかな“生活風景”、知らなかったんだなあと再確認できる。
* イタリアでは異論が出ているらしい。
♣
「光速超えるニュートリノ」に異論、伊チームが論文発表 ワールド Reuters
「トリノより先行くニュートリノだとお?」 気持ちはわからないでもない。
それに、
タキオンはひそかに巻き返しを狙っているかもしれないし(^^)。
それはまた、べつの話(トラ姐)。
** sfって、興味のない人には、「だからどうした」の頭の体操なんだけど
ニュースに抱き合わせでログにしやすい。
そしてこの本はタキオン/架空で書いているが、それ以外に新奇な設定・記述はない。
だから、タキオンという括弧外すと、わりといろんなものが見えてくる。
なんのことはない。上記98年の記述、今とどっこいどっこいだし、
エンタメって力まないせいもあるが、ついていけない社会学者や経済学者の考察・予測より
ものごとを考えるのにむいている。
p.s.まったく、sf作家の“赤潮”の方が、まだマシだ。
asahi_com(朝日新聞社):放射能汚染水、4千キロ東まで拡散 国内研究機関が推計 - 社会
「どうしてくれるんだ?」未来からクレーム来るんじゃないか?
後記 (11/24)
立川談志さんの訃報/生前の映像見て思った。
毒舌というよりは、
気持ちに最短の、いちばん届きやすい言葉使っていた人だったようだ。
多少の洒落っ気/茶目っ気“すぎた”言動には少々ついていけなかったが、
合うは合う、合わないは合わないがはっきりしている論の進め方、わかりやすさは、
ログが散漫な私は 今なお習うべきところがある。
合掌。
♣巻き返し (2/23'12)
「超光速」ニュートリノに誤り?=ケーブルに緩み―5月に再検証・国際チーム - WSJ日本版 - jp_WSJ_com
デッドヒート?(3/17)
CNN_co_jp:ニュートリノ、検証実験で光速超えず 当初結果にまた疑問符
(^^)
なに応援してんだか(トラ姐)
そうか、負けたのか (6/3)
ニュートリノ「光より速い」撤回へ 名古屋大など国際チーム、再実験で差みられず - MSN産経ニュース