しろくま

軟い雑感、とりとめなく。

逆引きで

2010-10-28 | 本棚
ブラッドベリ。
オクトーバーカントリーでなく、こっちで。

幻想、ポーとかそっちの方も読む人からすれば、
なんだと思うかもしれない。
ファンタジー、sfとの違いなんてないんだけれど、
あまり得意でない(文章のノリがわるい)。たんなるわたしの好き嫌い。



時間の中を自由に渡る緑の人を捜して、もう幾日もアリマンタンド博士は火星の砂漠を旅していた。
風に船をさらわれ、移動の手段を失った博士は、小さなオアシスに留まることになる。
やがてそこに徐々に人々が住み着き、「荒涼街道」と呼ばれる町に育ち、さまざまな驚異や奇跡を経て、
ふたたび忽然と砂に還る…(「BOOK」データベースより)

荒涼街道 Desolation Road。999(松本零士)の通過駅みたい。
火星年代記とか百年の孤独とかごちゃっと寄せた吹き溜まり、
ハイテク・ローテクてんこ盛り、半世紀の夢の跡。
分厚くて、ごちゃごちゃしているのだが、
こっちは思想・方向無いから、力抜いて読める※。
(つーか、無数のエピソードの万華鏡のエンタメ)

イレギュラーバウンド/反則文章かもしれないが
書評でなく、個人的雑感。

※前の焚書官の話、わたし力riki入りすぎた。
連チャンだとかぼちゃ頭ウニになってしまう。

トリュフォーのも素晴らしかった

2010-10-26 | 本棚
華氏451
映像とバーナード・ハーマン(ヒッチコックの音楽)の効果。
なにより、ジュリー・クリスティを
焚書官Guy Montageの妻とクラリス(カリオストロのではない)の二役にしたこと。
また、少々の古臭さとか細かい象徴をリメイクするくらいなら、
まったく別の作品を撮った方がいいとも思った。※1


が、
そのノヴェライズではない。

映画より“読みづらい”かもしれない。
だけど、一過性の勝ち負け・恫喝で書いたのではないから※2
人の心に静かな感動、言葉の抒情が残る作品。


当時のマッカーシズムへの憤りだという。

政治や思想書けるほどのログでもないから
ここでは言論の制限だの、モラルだのでなく、
「文章と言葉」の見方で。
相手の揶揄で「してやったり」の政治屋みたいなのも愚だ。

芸術芸術がいちばんだとも、決して言わないが
言葉って、それだけのもんじゃない。

本を読むことを禁じられた社会
ビーティ署長の(社会の)概観と
モンターグの思索・葛藤・逃亡
を縦糸に話が進んでいくが

横糸として
文字にしたためられた詩情豊かさの方を書いてみる。
(この本の説得力は、むしろこっちがあればこそだと思う)

言葉は色で、音で、景色である

映像作品だと時間、予算の制限があるが
本を読む人に制約はない。
一級の映像作家が描けなかった画も文字の向こうに浮かんでくる。

sfガジェットはいうにおよばず
(耳の中の通信機による二人羽織な会話・混乱とか)
たとえば、ホンの一節、
逃亡中のモンターグ、刹那
一杯の牛乳、リンゴ、梨。
こんな些細な羅列であっても
自分のペースで噛み締められる。

(いきいきとした日本語訳の文章があってこそなのだが)
その国の言葉で読めたらナンボいいのだろうとも思う。

ペンをとったきっかけが、怒りだが
結びは、Book Peopleが口伝で本を伝え遺す。本は“ガワ”ではない。
だけど、なにより、
文字で著わし遺すことへのBradburyの愛着じゃないかと、わたしは思う。


※1 何年か前、
911原理主義者、相変わらずだなと思いながら、
書いたことがあった。

※2 必ずしも、完結していないし(10/28)
多少荒っぽい部分もあるが、
力の誇示や絶望や不条理を目指していない。

もひとつ、
sfは論文でなく、エンタメだから
逃亡とコミュニティ・新世界
始まったとたん終わった戦争と、復活への歩み。て
読み手(アメリカ人)のツボ、うまくおさえてる書き手にも思える。

またもや、アンディ(イギリス人)
♪XTC - Books Are Burning
http://www.youtube.com/watch?v=_bh8bDjQg84

いもづるで(donna?^^)
電気羊-だの、オーウェルだのもありかもしれないが、
連チャンはきついかも。


ほんのぐうぜん(^^)(10/31)
予告の書棚見たわけでも、当て込んで書いたわけでもなかったのだが
(ウソ臭いがホント。見ていたら、もっと別の書き方していた)
↑のうだうだだらだらながながは、せんじつめればこういうこと↓

レイ・ブラッドベリ『華氏451度』 - Panasonic Melodious Library
 パナソニック メロディアス ライブラリー - TOKYO FM - 小川洋子,藤丸由華 -
http://www.tfm.co.jp/ml/today/index_20101031.html
(残念ながら聞き逃したが)
短いことばでツボを押さえているのは、さすが。

335もいいけど、

2010-10-18 | 音の棚
milesのもいいね。

♪Larry Carlton - So What (1997)
http://www.youtube.com/watch?v=giRayK4fQkg&feature=related

も少しルーズに弾くのかと思っていた。
弾いてる表情、気持ち良さそう。

もひとつ
♪Fourplay - Blues Force
http://www.youtube.com/watch?v=kkhlCOHqm-s&feature=related

♪Bali Run/L. Ritenourとともに
Larryのこの味もはずせない。

ギター弾/聴きではない私だけれど、イイplayありがとう。

いろあい

2010-10-17 | 音の棚
言わずと知れたモータウン。

歌は時代の鏡だし
社会と一緒に体験した人には、やっぱ、マービンでなきゃとか、
この歌この人はテンプス、スモーキー、スティービー、マイケル…に限るの人もいるだろう。

私には、これも心地いい。
太鼓系新しいし、サラッとして重苦しくない。
音もわりあい素直だし。

Twist of Motown

Grp Records

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inner city blues
papa was a rollin' stone
never can say good bye
just my imagination
i heard it through the grapevine
the tracks of my tears
you haven't done nothin'
creepin'
war/what's going on
all this love
got to be there

Lee Ritenour
プレイヤーとしても○ですが、トータル・プロデュース、アレンジのセンスも◎です^^v
ヴォーカルだけじゃなく、lisa fischer, will downing, brenda russell, george benson (scat)
イイところに、イイ人使ってる。george benson, chris botti, dave grusin, gerald albright
それに、(個人的にですが^^) bob james、“fender rhodes”ノスタルジイ。

いい歌は、歌い手から離れても、いい歌。
当時のグルーヴ知らない人、厚ぼったいって人にも。
懐メロ懐メロしすぎない色だから、とっかかりの一枚にいいはず。

でも、
これ聴いた後、逆引きしたくなる人多いと思う、きっと。
tracks of my tears、エエなあ、
smokeyの歌のうまさ、あらためてシミジミすること、うけあい。

sfな夜

2010-10-11 | 音の棚
十月:キンモクセイ…
金星木星とくりゃ、お月様も^^
YouTube - LINDA RONSTADT ~ The Moon`s A Harsh Mistress ~※
http://www.youtube.com/watch?v=N88b6YpSMYE&NR=1
久々、ハインラインでも読もうかな。

YouTube - The Rah Band - Clouds Across The Moon (unreleased Mix) by Andre Schild
http://www.youtube.com/watch?v=oLPnsQrvOoY&feature=more_related
(ひろいもの、めっけ。ちょっと陰気なエンディングだけど)
ブラッドベリ、バローズ、ディックもいいかも。^^

YouTube - Electric Light Orchestra - Hold on Tight
http://www.youtube.com/watch?v=8TLmpL2AzLs&feature=more_related

YouTube - A-Ha - Take On Me (OFFICIAL VIDEO)
http://www.youtube.com/watch?v=djV11Xbc914


おまけ
YouTube - Linda Ronstadt & Muppets - BLUE BAYOU
http://www.youtube.com/watch?v=cbjsMGyZVDw&feature=more_related
Roi Orbisonに怒られるかもしれないが、わたしのお気に入り。
だって歌うまいんだもの、リンダ。ゲコ、ゲコの合いの手も素敵。

※ジム・ウェッブなんだこれ

はっぴいまんで

2010-10-11 | 日記雑記
誕生日とか記念日とか
(今日ではないが)わたしにもある。
(誰もがそうだろうが)
自分のだと主張するが、他人のだと狸

ハッピイマンデーと連休分散化。
asahi_com(朝日新聞社):連休分散に賛否 「効果2.9兆円」「業務効率落ちる」 - ビジネス・経済
http://www.asahi.com/business/update/1007/TKY201010070003.html

わたしもまねして、都合で一言。

誰の都合か知らないけれど、
何言ってんだか…

はっぴいまんで、
記念(日)の意識、もともとないのかもね。これ決めた人。
コジライレキ、どうでもいいんだろうね。
(ついでに休める人より、
休めない人ほど、心のフックってあると思うのだけど…)。

Not

2010-10-08 | TV, 映画, DVD
King Cole, but Ray
ナット・コールじゃなくてレイで、とスタジオ。



1948年フロリダ、長距離バスに乗るとき
ノルマンディ上陸で目を負傷したと(ウソ)言ったら
白人の車掌の態度が一変する。
最初のこの数十秒で、アメリカだ! て気がした。

レイがのりうつったみたいなジェイミー・フォックス
あふれる才能とショー・ビジネスと孤独だけでなく
逃避/中毒と対でもある、交差する追憶が痛いほど鮮烈。
(最後に自分の“目”の前に母親…更生ビデオにも思えた)

幼少時代 すっかり光を失い
つまづいて転んだレイが、
手探りでキリギリスをつかまえる。
わたしたちの目の前にひろがるのは 彼の音の風景

この画だけでも凄いが

ABCへ移籍するときのアーメットの表情とか
レイの言い間違いと 去りゆくマージ―の翳り
わき役の一瞬もとてもいい。
だけど、映画をいろいろ観ている人の方が
もっとうまく言えるだろう。


☆☆☆☆☆

まだまだ書けるが、
ここからSide Bってことで^^

Really Charles?
あなたの音は? とデラ・ビー。

教会と音楽の日常
God spellだかCall & Responseだかよくわからないし
わたしにはそんな根っこはないが ※
ゴスペルに限らず 微妙で根深いものだから
♪I Got A Woman が不謹慎に映ったのだろう。

どちらかといえば、わたしは歌(詞)の背景には無頓着。
歌はきわめて個人的な楽しみである。

ファンキーな歌歌いだったレイだが
黒人席に抗議でオーガスタ(Georgia)のコンサートをドタキャン
♪Unchain My Heart
歌が、個人の楽しみから集団の共感のよりどころになる。
♪I Can't Stop Loving You
それにしても、尽きることのない才能に驚かされる。
♪Georgia On My Mind
アメリカ社会、歴史の一コマの象徴なのかもしれないが、
それ抜きで味わいたい気もする。

カリスマ
メディアが阿呆だと先に(冠して)言葉を歩かせようとするから
わたしはこの言葉使うの好きではないが(才能ある者は言葉で飾る必要がないから)
境遇や思い入れを重ね合わせる共感はありだと思う。
レイだけじゃない。MJにしてもマービンにしても
マス・メディアの浮かれ見出しより
見えない根っこって深く、重たかったりして。


※ 以前、エルビスとゴスペルの記事を読んだことがあるが、よくわからなかった。
わたしのルーツ? そりゃ、Blues Brothers!
レイ、楽器屋の親父だった^^ 
JBもソウルフルな牧師だったし^^^^。

付箋: ボーナストラック
♪呆阿津怒哀声音頭/蘭越ジミーの曲中
「長い歌だねぇ」とおばさん 故事来歴、ようやっとわかった。

♪Ray Charles - Mess Around
http://www.youtube.com/watch?v=Bqz876VkwwY&feature=related

♪Ray Charles - I Got A Woman
http://www.youtube.com/watch?v=Mrd14PxaUco

のりのりだぜえ

2010-10-08 | TV, 映画, DVD
インチキ臭さも
これでいいのだ

ゲロッパ! GET UP 期間限定廉価版 [DVD]
クリエーター情報なし
ハピネット・ピクチャーズ


ストーリーのバカっぷりも
親分 西田敏行の親バカっぷりも
子分 山本太郎の小バカっぷりも
親分の娘 常盤貴子の嫌っぷりも
舎弟 岸部一徳の弾けっぷりも◎

芸能人は歯が命
ゲロッパはノリが命

のりのり だせえ?
そんなことはない。※

“これぞ日本が誇る本物の娯楽映画!”ってあったが
べつに外国に誇らなくても、
マイ・フェーバリット・エンターテイナー
Watasi no obaka-simijimi-kei


※ もともとメロウ系が好きで
一つか二つのコードで延々と引っぱる力技は、むしろ天敵だったが
SSBとかでなじんでくると、グルーヴは理屈じゃないと思った。
Ride On!
♪James Brown - Get On Up
http://www.youtube.com/watch?v=ynfk7izWNE8&feature=related

こわいものみたさ

2010-10-03 | TV, 映画, DVD
帝都大戦 de Gyao!
加藤保憲ふたたび ※

関東大震災のときの赤ん坊が
太平洋戦争・本土決戦間際に
看護師になっていた。

南果歩が初々しくてエカッタ。
それに、今や霊界のあっち側に行ってしまった丹波さん

昭和も遠くなりにけり(昭和TVだったもので^^)
だから詳細は省くが、ひとこと。

すぷらった リアルすぎるの チョとやばい

前作/実相寺だと
加藤が操るH・R・ギーガーのマシン vs 学天則/西村晃とか
ガジェット対決みたいなのも面白かったが、
こっちの監督は、手加減無しのホラー

いくら心の準備しても、嶋田久作はやっぱり反則だ。

呪怨・怨念相手じゃ
火田七瀬ちゃんでも太刀打ちできない。

そういや、先週のパナソニック・メロディアス・ライブラリィ
耳なし芳一の小泉八雲だったようだ。


でも、考えてみれば
電脳空間のキアヌ・リーブスも 見ようによっては同じかも。
進んだ科学は魔術majinaiと変わらない (Arthur C. Clarke)


ついでに言えば、
キアヌ、今度忠臣蔵やるらしい。
ハリウッド版『忠臣蔵』制作決定! 主演はキアヌ・リーヴス 2010-10-02(土) 202414 [サーチナ]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1002&f=entertainment_1002_020.shtml


※ 実は、ファンキーなのいくつか準備していたのだが、
すっかり飛んでしまった。  

「ほらhorror 見たことか!」
ふりむけば 猫がオンネン

気を取り直して シングでも
カーペンターズの。

だからぁ、John Carpenter/The Thingじゃなくて…