2011年7月24日(日)
富士登山2日目。
昨日は狭い布団の中、夕方5時半頃から朝4時まで10時間半も寝た。
寝てる間、何故か仕事の夢ばかりが出て来た。
そんなに仕事の事が気になる訳でもないんだが、なぜだろう...
朝4時30分 富士山頂にて御来光を拝む。
今日は日曜日ともあって、結構な人で賑わっていた。
山小屋の人の掛け声で、太陽が見えた瞬間に、皆で万歳三唱を行った。
初めて見る人達は、かなり興奮気味で、“ スゴイ ”を連発している。
前に居たおばちゃん達も、これは何かきっと良い事があると喋っていた。
こちらは昨日からの頭痛続きと、寝起きだったのもあり、万歳三唱はローテンションで、ただ写真を撮るだけに没頭していた。
それにしても、今回は3年振りの御来光だ。
昨年は雲が掛かり、一昨年は暴風雨でそれどころではなかった。
富士山頂からの御来光は、滅多に見れるものでもないし、ここはやはり有り難さを感じるべきだろう。
そして、この後ちょっとした良い事が自分達にも訪れるのであった。
御来光を見た後、一旦、山小屋に戻り、出発準備を整える。
4時55分 山小屋を出発する。
御殿場口下山道へ行くには、強制的にお鉢巡りをしなければ行けない。
理由は山小屋とほぼ反対側に下山道があるからだ。
疲れはまだ取れず、筋肉痛もあったが、何よりも頭痛が、全てのやる気をそいだ。
お鉢巡りをいつもと反対のルートで回る。
須走口(吉田口)登山道からは渋滞の列をなして、まだまだ人が登って来る。
過去にあの渋滞にハマった事があったが、あの時は八合目辺りから5、6歩進んでは、停まるを繰り返し登った経験がある。
ほんとあれだけはゴメンだ。
剣ヶ峰が真正面に見える。
あの場所まで、また登ったり、降りたりをしなければいけない。
ちょっとした坂でも、標高3700m級ともなると、なかなか力が出ない。
5時25分 ようやく剣ヶ峰が目の前に迫って来た。
さっき出発した場所からは、標準50分でたどり着く様だが...
5時35分 剣ヶ峰に到着。
取りあえず、日本最高峰(3776m)に到達。これで後は下山のみとなる。
ここからは “ 馬の背 ” を下る。
登ってる人が滑っているくらいだから、下る方も結構危ない。
左横の岩の上を伝って下り、なんとか浅間大社奥宮に出る事が出来た。
ここも人がいっぱいで、とにかく先へと進んだ。
6時 御殿場口下山道に到着。
これで昨日、今日を合わせ、お鉢巡りで一周となった。
さて、これから下山となる。
最初はゴツゴツした岩場からスタートする。
登りの時は踏ん張りが利くので、良かったが、下りは膝や腰にくる。
特に荷物が重いので、ジャンプした後の着地は負荷が大きい。
一気に何人も追い越し、7時10分には “ 大砂走り ” の案内板(約3020m)に辿り着けた。
ここからは深い砂の道を、滑る様にして下って行く。
ここで注意しないといけないのが、モノを落とすこと。
前回は須走口コースの砂走りで、カメラやタオルを落とした。
身内に拾ってもらったり、知らない人にも拾ってもらった。
砂走りは一度下ると、なかなか登れないので、引き返せないのだ。
一番落としそうな、カメラ、携帯をしっかりジッパーで閉じる。
今回は疲れていた(頭痛も)ので、あまり走らず、ほぼ歩きで走破した。
ただ、下りが結構急なので、スピードがつくと自然と小走りになったりする。
【普通のズボッ!で、これくらいまで靴が埋まる 】
ザクザクとテンポ良く進んでいると、前方にオレンジの袋を発見した。
誰か落としたな~と思い、中を見ると、薬や、靴下、携帯コードなどが入っていた。
落とし主は年配の方だと想像した(薬を透明のジップに入れてたので)。
多分、下で落とした事に気付き、待っているかも知れない。
多少、重かったが、自分も過去に同じ目に合ってるので、届ける事にした。
この時、辺りは真っ白...
しばらく、ザクザク歩いてると、前方に微かに人が見えた。
もしやと思い、ようやく追い抜いたが、このオレンジの袋を見ても反応せず、しかも若い男性達だった。
途中、休憩がでらに中身を改めてチェックすると、携帯、お金、免許証、保険証など、かなり大事なものが入っていた。
しかも、お金は数万円もある。
これは帰れなくて困っているかも知れない。
と、ここで免許証をよく見ると、なんと外人さんだった。
これで顔も、名前も判ったので、これなら探しやすい。
8時6分 大石茶屋に到着。
下山は標準4時間30分だが、今で約2時間とかなり早いペースだ。
ここに必ず居るはずと辺りを見回すが日本人しか居ない...
あれ?と思い、左奥のテーブルを見ると、外人が3人居た。
顔から察して。。。
いた~、ライアンさん。
何やらリュックをごそごそしている。
“ ライアン ”って、話しかけて見ると、一瞬、ダレ?ってな顔をされた。
そら、そうだろう。
そして、オレンジの袋を見せると、ビックリした顔をされ、それが喜びに変わっていた。
本人はこの大石茶屋に来て、リュックから落ちた事に気付いたらしく、それまでにカメラも落としたりしてたらしい(それは気付いた様だが...)。
まぁ、何はともあれ一件落着。
ライアンより、何かおごると言われたが、一度は遠慮するものの、ここまで水分を買う事をガマンしていた我々は(上では1本500円)、ポカリをリクエストすると、身内の分と2本おごってくれた。
カレーとか食べる?と言われたが、この後、風呂と食事もあるので、そちらは遠慮した。
彼ら3人はバスでここから帰るらしい。
まぁ、山に登る人に悪い人は居ないからね。。。
この後、ライアン達とも別れ、駐車場を目指す。
8時20分 駐車場に到着。
登りは約8時間、下りは2時間ちょいって。。。
この後は、山中湖近くの『紅富士の湯』で温泉に入り、食事をした後、東名で帰路についた。
そう、ちょっとした良い事とはこのポカリをおごってもらった事でした。
帰りはほぼ真っ白で全く見えなかった富士山...
でも、御来光はちゃんと見れたし、初日もかなり景色が良かったので、今回は “ 〇 ” としよう。
でも、御殿場口コースはこれで2度目だったけど、もういいかな...
‐Danke‐♪