2014年8月24日(日)
昨年、世界遺産に登録された富士山。。。
今年は、多くの人が訪れるだろうと思い、別の山も検討してみたが、結局のところ、また富士山に登る事となった。
そういや、過去、なかなかキレイなご来光を拝めていない。。。
いっそのこと日帰り登山でもいいかと考えみたが、タイミングの良い日がなかったので、今回は、夜登って、翌朝下山する弾丸登山となってしまった。
4つのルートのうち、混むことのない、御殿場口ルートにチャレンジ。
3回目の御殿場口ルートだが、他のルートと違い、距離は結構長かった。
登り8時間、下山3時間30分が標準的な時間。。。
距離は往復20km、標高差は2400mもある。
過去の経験では、この時間内でも登れたが、今回は読みが甘かった。
ここ最近、山に登ってない事から、体が慣れておらず、運動不足だった事に悪天候も加わり、登りは9時間45分も掛かってしまった。(ノ_・,)
やはり、事前準備は必要だったと、痛感させられた。。。
御殿場口新五合目には、16時に到着。
そこそこ車はいたが、駐車場はガラガラだった。
バイクは、二輪用のスペースに停める。
ツーリングで来ているバイクもいたが、登りに来た感じのバイクも数台停めてあった。
長距離ツーリング用のバックから、山道具一式を取りだし準備する。
バイクには、カバーと錠を掛け、メットはビニール袋で覆っておいた。
空が怪しい雲行きなので、準備万端にしておかないといけない。
第一駐車場で、サロモンや登山に関係するブースが並んでいる。
あれ?過去には、こんなのは無かったけど。。。
寄って見たかったが、時間も無かったので、そのまま登山口へ向かった。
新五合目は、もとは二合目とされており、標高は1440mほど。。。
富士宮口の五合目が、2400m程なので、いかに長いかが伺える。
登山口の向かいで、富士山保全協力金の1000円を支払い、バッチと小冊子を頂いた。
17時に、早速スタートする。
登り始めてすぐのところにある大石茶屋を抜けると、広大な富士のロケーションが広がる。
山頂は、雲が覆い被さり、全く見えない。
遠くから小粒程の人が、真っ直ぐ下山道を降りてくる。
緩やかな登山道は、周りを見渡せるほど、まだ余裕はあった。
登山道と下山道が交差する、次郎坊を通過。
少しお腹が減ったので、のり巻きを食べる。
ふと周囲を見渡すと、暗くなり掛けていたので、ライトを取り出した。
前を見渡しても、後ろを振り向いても、誰一人登っている気配がない。
このまま、夜になると寂しい感じだ。(^_^;)
しばらくすると、前方の暗闇から、人の声とライトが、近づいて来た。
男女のグループのようだ。
なぜか下山道ではなく、上り用の登山道で降りて来た。
不安そうに、先頭の女の子が、五合目の駐車場まであとどのくらいかと聞かれた。
登って来た時間は分かるが、下り時間は分からないので『そこの次郎坊に出ると、晴れていたら駐車場が向こうに見えるくらいの距離ですよ』と伝えると、安心したのか喜んで行った。
どうやら、暗くなったので下山道も分からなくなったとの事だった。
このあと、自分も道に迷う危険性に、四苦八苦するのだが。。。(T_T)
辺りを闇が包むと、雨がポツポツと降ってきた。
先ほどの、大石茶屋の近くに、七合目まで4時間と書かれていたが、御殿場口ルートの七合目は、3000mほどの位置にある。
そこまで、人の居る山小屋はない。
まぁ、何とか行けるだろうと、甘い考えで登って行くと、途中で道が分からなくなってきた。
夏場の富士山で、遭難する事故が時々あるが、道迷いで遭難するケースもあるらしい。。。
まさに、そんな感じだった。。。(゜ロ゜;
雨が降り、雲が覆い被さると、周囲2mくらいしか視界が効かない。
ヘッドライトの光が雨に当たり、乱反射して先が見えないのだ。
立ち止まって息を整える事は出来ても、下手に休憩は出来なかった。
再び出発する際、今の方向が分からなくなる危険性がある。
だが、そこは今までの経験を生かし、登山道の山側と谷側で、 土の盛り上がりの違いに着目し、あとは分かりにくい足跡を頼りに、ジグザグターンの道筋を見極め進んだ。
まさか、何度も登った富士山で、こんな風になるとは。。。
周囲に目印になるものは全くなく、人も居ないけりゃ、遠くからのライトも見えず、頼りは時々出てくる御殿場口ルートを示すポールのみだった。
22時50分 七合目の山小屋に到着。
時々、雨がやみ、下界の明かりや山小屋からのライトが見えたりした。
だが、やはり雲に覆われ、雨と風にやられ、見渡しはとても悪かった。
よくここまで来れたものだ。
お腹も減ったし、喉もカラカラ。。。(/。\)
雨は一向にやまず、ペットボトルを口にし水分補給のみに留めた。
御殿場口ルートは、前半が砂利道、後半は岩が多く、前半は進みが悪く、後半は疲れと酸素の薄さで、やはり進みが悪かった。
まぁ、高山病の兆候はなかったが、手がしびれる程度だった。
途中、前方にかすかにヘッドライトの光が見え、人がいる感じがした。
近づいてみると、ポールにこちらの光が反射したものだったが、いきなり目の前にまさかの人が居た時は驚いた。
どうやら、人もほとんど登って来ないと思ったのであろうか、登山道の真ん中で、敷物をひいて休憩していた。
他にも、簡易テントで雨風をしのぐ人も居た。
雲が一瞬晴れた時、下界を見渡すと、4、5個程のライトがこちらに向かって来るのが見えた。
他にも、登山者が居てちょっと安心だ。(;^_^A
七合目を過ぎると、更に雨、風、気温も下がり、視界はやはり悪かった。
ゴツゴツした岩場が多くなり、ロープが張られていたので、それを頼りに道を判断する。
山頂はどの辺りだろうか?
ふと、上を見上げた時、前方から光が近づいて来た。
まさかの下山者だ。
すれ違い様に、挨拶を交わし、立ち止まったので話をすると、山頂は雨風が強かったので、もう降りて来たとの事だった。
ヘッドライトの光で顔は見えなかったが、声からして、女の人だった。
果たして、ご来光の時間には、天候は回復するのだろうか。。。
しばらくして、八合目に到着。
他のルートなら、大抵、山小屋前に何人か休憩しているものだが、誰一人と居らず、山小屋自体も締め切っていたので、寂しい限りだった。
少し息を整え、再び、出発する。
時折、突風が吹き、前に進めず足止めをくらう。
ステッキで踏ん張っていた時、頭からヘッドライトがスッポ抜けた。
しかも、落ちた拍子にライトが消灯。。。( ̄□ ̄;)
いきなりのまっ暗闇にさらされた。。。
辺りは真っ暗で、ライトがないと、とても歩行は不可能。
ヘッドライトは多少の重みがあるので、それほど飛ばされていないだろうと足元を探すが、暗闇では全く分からない。
光るものがないと。。。
カメラのフラッシュ、液晶画面。。。
あ。。。( ・∇・)
そういや、スマホにライトアプリをインストールしてたっけ。
手探りで、スマホの入ったバックを探し、何とか明かりを照らす事に成功。
ヘッドライトは、1歩下がった場所に落ちていた。(^。^;)
スイッチを入れると、点灯し壊れてなくて良かった。
いや~、一安心とホッとする。。。
カッパのフード上から、ヘッドライトを装着していたので、フードの紐が緩み、突風でめくれたのが原因だった。
ヘッドライトは帽子の下に配置し、その上にフードを被り、紐をきつく縛った。
これで大丈夫だろう。
このあとは、気力だけで何とか登りきり、山頂は目前だった。
2時45分 山頂に到着?
う~ん、視界が悪くて、ここが山頂かどうか分からない。。。
多分、鳥居っぽいのをくぐったので、そんな気はするが、よく他のルートで山頂と思いきや、九合五勺だったりして、残念賞を喰らった経験がある。
そういや、御殿場口ルートに、九合目って、あったっけ?
山頂には人が居るもんだが、誰一人と居ないし。。。
山頂なら、岩の向こうに神社があるはずと思い出し、岩場を越えてみると、お馴染みの神社が見えて来た。
いや~、着いた。
山小屋の軒に、雨をしのぐように1人だけ誰かが座っていた。
こちらも、軒に入り雨宿をする。
このあと、ご来光の時間に近付くに連れ、人が増えてきた。
雨と風は相変わらずだったが、軒下で温度計を測ったら5℃の表示。
体感的には、0℃ぐらいに感じた。
5時になり、山小屋が開き、登山客がなだれ込む。
ご来光は絶望的だったので、こちらは下山を決め込んだ。
早く降りて、温泉にでも入り温まりたい気持ちだった。
空も徐々に明るくなり、ライトなしでも下山道が見えてきた。
やはり、明るい時に登るのが一番である。
まだ下山する人は、やはりおらず、また1人で黙々と下りて行った。
途中、眠さも疲れもあり、油断した際、レインパンツの裾を岩場に引っ掛けてしまい、モモの辺りが大きく避けてしまった。!Σ( ̄□ ̄;)
まだ買って、2回しか履いてないのに。。。
雨はそれほどひどくなかったので、何とか耐えて、八合目、七合目と順調に下って行った。
6時20分 ここから大砂走りが始まる。
以前は、走ってダイナミックに下ったもんだったが、これが意外としんどい。
永遠に、砂地の道が続くのだ。
だが、この醍醐味を楽しまないのも、もったいない。
そこそこのスピードで、十分なくらい大砂走りを味わった。
そして、ようやく。。。
7時50分 新五合目に到着!
あ~、疲れた。。。(/。\)
下半身は、あちこちが筋肉痛で痛々しいし。。。
バイクに積載するため、登山道具一式をまとめるが、もう、何もかもがびしょ濡れだ。
さて、いつも寄る温泉にでも行こうか。。。
だが、オープンは10時だったので待たなければいけない。
また、横浜方面の雲行きが怪しく、帰りに雨にやられるのもイヤだったので、このまま帰路につく事とした。
帰ったあと、風呂でまったりしたが、その日は筋肉痛で大変だった。。。
【 登る前の元気なころ。。。↓ 】
ーDankeー☆