Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

羽生 善治 二冠が勝ち、奪取まであと1勝に…/『第33期 棋王戦 第3局』

2008-03-09 08:17:00 | 将棋
2月13日から開幕した、今年度最後のタイトル戦となる『第33期 棋王戦』。

その第3局が、昨日、新潟県新潟市で行われました。

昨年の第3局も、1勝1敗で同じ新潟市の「ホテルイタリア軒」で行われて、先手の佐藤 康光 棋聖(当時)が勝ち、タイトル奪取まであと1勝としています。
今年は後手番となりますが、さて…。

観戦は所用があってできなかったのですが、結局、先手番の挑戦者・羽生 善治 二冠が、71手までで佐藤棋王を敗って、シリーズの対戦成績を2勝1敗として、奪取,復位まであと1勝としました

今日、棋譜を確認したのですが、本局を簡単に振り返ってみます。

戦型は、先月28日まで行われた『第57期 王将戦』の第2局と同様、後手ゴキゲン中飛車での、超急戦となりました。
しかも…



図のように、その時と全く同じ局面の進行になりました。
25手目の▲9六角が「羽生新手」です。
これは「研究課題」で、後手がどのように王手を受けるかが注目されます。
『第57期 王将戦 第2局』では後手番だった久保 利明 八段は、△7四歩と歩を突き出して受けていますが、その後、8八の馬を切ってこれが敗着となっています。



ここで、後手の佐藤棋王は、図のように△5三玉と逃げました。
これが成立すれば「佐藤新手」となります。
王将戦のときも、珍しい形で驚きましたが、1日制で持ち時間が少ない本棋戦で、『王将戦 第2局』と同じ形から、更に未知の境地を築くとは…七冠のうち4つを保持する両対局者ならではの戦いになりましたね。
観戦しておけば…と、ちょっと後悔しています。

図の局面では、もう終盤です。
この時点で、短手数での決着となりそうではありましたが、攻め合いでそれが続かなくなった方が負けのような展開でしたね。



図は投了図ですが、先手玉は入玉模様で、後手の攻めが途切れた感じです。

しかし、今期の本シリーズは、1日制ではもったいないような、素晴らしいシリーズになった気がします。
ここまでの3局は、壮絶な戦いで、一方的な展開になっていないことが、それを物語っています。

佐藤棋王が、合口の悪い羽生二冠相手に、ディフェンディング・チャンピオンの貫禄を示す形で、最終的には逆転で防衛に成功するでしょうか…。
それとも、王将位を4連覇で防衛し、名人戦への挑戦権も獲得して、充実著しい羽生二冠ですが、このまま波に乗り、佐藤棋王を倒して本タイトルを奪取し、再び三冠を保持することに成功するでしょうか…。

第4局は、3月19日に、東京都渋谷区・千駄ヶ谷の将棋会館で行われます。

羽生二冠が「研究課題」の将棋を、またしても勝って奪取に王手をかけましたが、佐藤棋王が次の第4局を勝てば、本シリーズは昨年に引き続きフルセットにもつれ込みます。

本局の25手目▲9六角の成立の是非ももちろんのことですが、タイトルの行方に、全く興味は尽きませんね

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