WBA・WBOライト級タイトルマッチ
統一ライト級王者で37歳のベテラン、ファン・マヌエル・マルケス選手(Juan Manuel Marquez)がWBO暫定王者のマイケル・カッツシディス選手(Michael Katsidis)の挑戦を受けた注目の一戦は米ネバダ州ラスベガスで行われ、マルケス選手が3回にノックダウンを喫したものの逆転の9回TKOで勝利した一戦でした。(体格比較)
マルケス選手の素晴らしいパフォーマンスでした。
正確で鋭い左ジャブや非常にパワフルな左フックのボディブロー、マルケス選手を象徴する武器である美しい軌道のアッパーを織り交ぜるコンビネーションブローで立ち上がりのペースを圧倒。
2回からプレスを強めたカッツシディス選手が挑む接近・密着戦の場面でも固いブロッキングと巧みなボディワーク、フットワークを駆使して相手の攻撃を外しながら自らの正確なパンチを打ち込んでいくマルケス選手がペースをほぼ完璧に支配していた序盤戦の攻防でした。
3回に左フックをカウンターで食って派手に倒された場面はダメージもあって大ピンチでしたが、ディフェンスを固めながら正確なカウンターを返してオーストラリ人の詰めを遮断し、徐々に回復したこのラウンド終盤には強いコンビネーションでの反撃も見せたマルケス選手の闘志は相変わらず見事でした。
4回以降も前に出るカッツシディス選手をマルケス選手が押し込まれながらも正確な攻撃で迎え撃つペースのまま推移。
マルケス選手の強く正確なパンチを食いながらもとにかくカッツシディス選手のプレスが止まらず、37歳のマルケス選手のスタミナは終盤大丈夫なんだろうか、などと心配しはじめた矢先の9回、カッツシディス選手が出るところに合わせた右クロスで暫定王者の動きが鈍ります。すかさずフォローした右アッパーでさらに効かせ、さらに右ストレート、左アッパー、左右アッパー、右フック、と断続的に正確な攻撃を決め続けてカッツシディス選手をグロッキーに陥れてストップを呼び込むエキサイティングなフィニッシュでした。
ふらつく足取りながらもなんとか踏ん張って立ち続けていたものの深刻なダメージは明白だったカッツシディス選手。ケニー・ベイレスさんの素晴らしいタイミングでのストップの判断でした。
CompuBox Post-Fight Punch Stats: Marquez vs Katsidis
Punchzone
マルケス選手の変わらぬ正確で強いコンビネーションがこの日も見事でした。ピンチでの強さ、37歳の今なお熱くたぎりまくる闘志も健在。素晴らしい戦いぶりでした。
マルケス選手は52勝(38KO)5敗1分。カッツシディス選手は27勝(22KO)2敗。
動画ダウンロード(megaupload)~496.74 MB
ボクシング ファン・マヌエル・マルケス vs マイケル・カツシディス
Juan Manuel Marquez Stops Michael Katsidis in a War(Mark Vester/Boxing Scene)
Juan Manuel Marquez Stops Michael Katsidis, Wants Manny Paquiao III(Lem Satterfield/Boxing FanHouse)
Marquez Taunts Pacquiao With Shirt, Schaefer Jabs Arum(Ryan Burton/Boxing Scene)
Marquez wants Pacquiao( Anthony Springer Jr.,Photos by Chris Cozzone/Fightnews)
Arum's Plan for Pacquiao: Marquez, Mosley or Berto if no Mayweather(Lem Satterfield/Boxing FanHouse)
Juan Manuel Marquez-Michael Katsidis - 2010’s FOTY?(James Slater/East Side Boxing)
Golden Boy Offers Marquez Emancipation, But Hopes To Keep Mosley Shackled With Slave Wages(Ben Thompson/FIGHTHYPE)
Richard Schaefer Pursues Manny Pacquiao-Juan Manuel Marquez III(Lem Satterfield/Boxing FanHouse)
Why Juan Manuel Marquez Would Beat Manny Pacquiao(Tyler Curtis/Bleacher Report)
写真
Photos: Juan Manuel Marquez Overcomes Michael Katsidis(Boxing Scene)
ファン・マヌエル・マルケス対ファン・ディアス(2010/07/31)
フロイド・メイウェザーJr対ファン・マヌエル・マルケス(2009/09/19)
ファン・マヌエル・マルケス対ファン・ディアス(2009/02/28)
ホエル・カサマヨール対ファン・マヌエル・マルケス(2008/09/13)
ファン・マヌエル・マルケス対マニー・パッキャオ(2008/03/15)
ファン・マヌエル・マルケス対ロッキー・ファレス(2007/11/03)
マルコ・アントニオ・バレラ対ファン・マヌエル・マルケス(2007/03/17)
ファン・マヌエル・マルケス対ジムレックス・ハカ(2006/11/25)
クリス・ジョン対ファン・マヌエル・マルケス(2006/03/04)
フレディ・ノーウッド対ファン・マヌエル・マルケス(1999/09/11)
マイケル・カッツシディス対ケビン・ミッチェル(2010/05/15)
マイケル・カッツシディス対ビセンテ・エスコベド(2009/09/19)
ヘスス・チャベス対マイケル・カッツディス(2009/04/04)
マイケル・カッツディス対アンヘル・ラミレス(2009/01/31)
ファン・ディアス対マイケル・カッツディス(2008/09/06)
マイケル・カッツディス対ホエル・カサマヨール(2008/03/22)
マイケル・カッツシィーディス対ザー・アモンソット(2007/07/21)
マイケル・カッツシーディ対グラハム・アール(2007/02/17)
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正確で鋭い左ジャブや非常にパワフルな左フックのボディブロー、マルケス選手を象徴する武器である美しい軌道のアッパーを織り交ぜるコンビネーションブローで立ち上がりのペースを圧倒。
2回からプレスを強めたカッツシディス選手が挑む接近・密着戦の場面でも固いブロッキングと巧みなボディワーク、フットワークを駆使して相手の攻撃を外しながら自らの正確なパンチを打ち込んでいくマルケス選手がペースをほぼ完璧に支配していた序盤戦の攻防でした。
3回に左フックをカウンターで食って派手に倒された場面はダメージもあって大ピンチでしたが、ディフェンスを固めながら正確なカウンターを返してオーストラリ人の詰めを遮断し、徐々に回復したこのラウンド終盤には強いコンビネーションでの反撃も見せたマルケス選手の闘志は相変わらず見事でした。
4回以降も前に出るカッツシディス選手をマルケス選手が押し込まれながらも正確な攻撃で迎え撃つペースのまま推移。
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ふらつく足取りながらもなんとか踏ん張って立ち続けていたものの深刻なダメージは明白だったカッツシディス選手。ケニー・ベイレスさんの素晴らしいタイミングでのストップの判断でした。
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マルケス選手の変わらぬ正確で強いコンビネーションがこの日も見事でした。ピンチでの強さ、37歳の今なお熱くたぎりまくる闘志も健在。素晴らしい戦いぶりでした。
マルケス選手は52勝(38KO)5敗1分。カッツシディス選手は27勝(22KO)2敗。
動画ダウンロード(megaupload)~496.74 MB
ボクシング ファン・マヌエル・マルケス vs マイケル・カツシディス
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Marquez Taunts Pacquiao With Shirt, Schaefer Jabs Arum(Ryan Burton/Boxing Scene)
Marquez wants Pacquiao( Anthony Springer Jr.,Photos by Chris Cozzone/Fightnews)
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Juan Manuel Marquez-Michael Katsidis - 2010’s FOTY?(James Slater/East Side Boxing)
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写真
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マイケル・カッツディス対ホエル・カサマヨール(2008/03/22)
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マイケル・カッツシーディ対グラハム・アール(2007/02/17)
でもすごく好きな選手でもあるので、まだまだ活躍していってほしいなと思います
TITOさんが仰るとおり、マルケスに残された仕事ってのはもうない気がします。ただ1つを除いてはですが。
>TITOさん
仰るとおりだと思います。
パック対マルケス3を今やれば階級が違う選手同士が戦うミスマッチ、残酷ショーになってしまいそうな危惧が強いです。
ただ打倒パックに燃えるマルケスの執念とマルケス戦に対しての意義をイマイチ感じられないパック、というように両者の意気込み気合の差でパックが苦しむ、足元をすくわれてしまうというケースもあるかもしれません。
引退の踏ん切りがつかない戦士マルケスにはっきりとした形で引導を渡せるのはパックしかいないのかな・・とか、この二人に関して考えるとキリがないです(笑)
>Unknownさん
カサマヨール戦、そしてディアス戦から学んだことを実践できていたカッツシディスのこの日の戦いは素晴らしかったと私も思います。
>チューさん
最初に効いた右クロス以降、マルケスの攻撃を食って前の足が浮くシーンが再三見られ出して危険でした。
繰り返しになりますが素晴らしいストップの判断だったと思います。
>ナポリさん
選手のカタカナ表記に正解はありませんので、基本自分の耳で聞こえたようにやってます。
カッツシディスに関しても過去記事を参照していただければわかると思いますが結構な変遷があったりしてます。ようするに適当です。
カッツシディスと読むのですか?
“t”単独だと発音になりませんから“tsi”でツィと読むのが正しいのでは?
テクニックは言わずもがな、エネルギッシュな戦いぶりも37歳と思えません。
レフェリーのストップもいいタイミングでしたね。
「このままじゃパッキャオ戦のマルガリートみたいになっちゃうよ」とか思いながら見てたんですが、きっちり止めてくれました。
カサマヨル戦からすると大進歩。
が、そこからの無駄のない動き、闘志、パンチの的確性、全てが美しいまでに見事で、改めて感動しました。
僕はマルケスも、パッキャオと同様、これ以上証明すべきことが殆ど残っていない気がします。
難しいかもしれませんが、最後に第3戦のチャンスが生まれることを期待します。
彼の綺麗なコンビネーションもまだ健在のようで、強豪とやり合える力はまだまだあるみたいです。次のビッグマッチにも期待したいです。