ケリー・パブリク対ジャーメイン・テイラー(2008/02/16)

スーパーミドル級12回戦

注目の大一番、ケリー・パブリク選手(Kelly Pavlik)とジャーメイン・テイラー選手(Jermain Taylor)の昨年9月以来の再戦は米ネバダ州ラスベガスで行われ、パブリク選手が12回3-0(117-111,115-113,116-112)の判定で勝利しています。(体格比較)


注目の再戦を制したパブリク選手ですが、テイラー選手のスピードに苦しんだ末に際どく生き残った戦いに見えました。
テイラー選手がどのような戦法で来るのか注目していた立ち上がり。テイラー選手のとった戦術は前回と同じく正面から立ち向かっていくものでした。
ただ、過剰とも思えるほどに力んでいた前回とは大きく違い、相手の強打に十分な敬意を払いながら注意深く、そして大胆に自らの鋭い攻撃を繰り出していく見事なスタートでした。
テイラー選手のスピード抜群で強く正確なジャブがリードを奪いかけるも、強烈な右を返しパブリク選手も譲らない初回の攻防は、非常に緊張感のあるものでした。

立ち上がりにやや固さが感じられたパブリク選手も回を追うごとにスムーズにパンチを出し始めるようになっていきましたが、テイラー選手のシャープな攻撃がリードしていた試合前半戦での攻防。
それでもパブリク選手のプレスはやはり強いのでしょう。中盤に入るとテイラー選手の手数が徐々に減り、パブリク選手が重いジャブでペースを手繰り寄せていきました。
中盤以降、パブリク選手に傾きかけた試合の流れでしたが、要所で鋭いコンビネーションでの反撃を見せるテイラー選手の前に完全には主導権を握りきれず、クロスしたラウンドが続いたまま試合は判定へ。
前半の貯金でテイラー選手が逃げ切ったか？と見たのですが、公式のジャッジ3氏はいずれもパブリク選手の勝利を支持していました。

前回はよく見られたテイラー選手がロープに詰まる場面。この日は11回終了間際に強烈な右を決められた時に1度だけ見せただけで、このあたりからも前回の反省が感じられる良い試合を見せてくれたのですが一歩及びませんでした。
ちょっと不運にも思える判定を落としたテイラー選手ですが、その高い実力は十分に感じられました。再起に期待したいです。

微妙な勝利とはいえ、この試合を勝ちあがったパブリク選手。この日の経験を生かし、今後のビッグマッチの主役として活躍していってもらいたいです。

パブリク選手は33勝(29KO)。テイラー選手は27勝(17KO)2敗1分。

Pavlik beats Taylor again!
Pavlik-Taylor II: Round-by-round
Pavlik stays perfect after unanimous decision in rematch with Taylor
Pavlik Repeats, Outpoints Taylor in Las Vegas
Taylor has reason to hold his head up
WBC／WBOミドル級統一王者ケリー・パブリーク ジャーメイン・タイラーを判定で降す
CompuBox: Pavlik vs. Taylor Full Punch Stats
パブリック、判定でテイラーに連勝
ROUND-BY-ROUND: PAVLIK VS. TAYLOR 2
写真
PHOTOS: Pavlik defeats Taylor
PAVLIK WINS UNANIMOUS DECISION
Photos: Kelly Pavlik vs. Jermain Taylor Rematch

試合動画(megavideo)

試合動画(YouTube)
Rounds 1-2

Rounds 3-4
Round 5-6
Rounds 7-8
Rounds 9-10
Rounds 11-12

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