アンドレ・ディレル対デリック・フィンリー(2009/03/28)

スーパーミドル級10回戦

26歳のSM級ホープ、アンドレ・ディレル選手(Andre Dirrell)がデリック・フィンリー選手(Derrick Findley)に6回終了TKOで完勝しています。(体格比較)

アテネ五輪銅メダリストのディレル選手(五輪で敗れた相手は現在ドイツで活動中のカザフスタン人ホープゲナディ・ゴロフキン選手)。盛んに構えを左右に変えながらスピード抜群で切れまくるブローをビシバシ打ち込みまくる相当レベルの高い新鋭ですが、この日もいつも通りのスピードとパワーを感じさせる攻撃で終始圧倒する完勝でした。
身長で7インチ(17.78cm)劣るフィンリー選手相手に鋭い左右のジャブ、左右のフック・アッパーを正確に打ち込みまくるディレル選手。初回から強烈な左フックでフィンリー選手をトラブルに陥れるなど、ディレル選手の早く強く正確な攻撃は素晴らしいものでした。
ガードを固めながらの突進でディレル選手が神経質に嫌がる接近戦密着戦に持ち込みたかったフィンリー選手でしたが、ディレル選手の素早いフットワークに翻弄され続けます。
ディレル選手が圧倒的にペースを支配し続けるワンサイドの試合を最後はフィンリー選手コーナーがギブアップして終わらせています。


4月4日にビタリ・シプコ対リブラード・アンドラーデ、4月28日にカール・フローチ対ジャーメイン・テイラーと注目試合が続くSM級戦線。カルザギ選手という核を失って以降の覇権争いがなかなか面白いことになってきています。
これらトップ選手たちと比べても全然見劣りしない高い能力を感じさせるディレル選手の今後に期待、、、したいところなんですが、どうしても好きになれませんこの選手ｗ
いいかげんしつこいんですが、カーティス・スティーブンス戦での酷すぎる戦いっぷり以降、彼の試合を見るといつも「ムカムカ」してしまいます。
数百試合(数千?)ボクシングを見続けている、HBOのハロルド・リーダマン氏が「私が今まで見てきた中で一番酷い試合だ」と言わせた程のとんでもない試合をまだ私は忘れる事はできませんｗ
ディレル選手が極端に嫌がる接近戦で強さを発揮するアンドラーデ選手のようなファイターとの試合が見たいですねぇ。アンドラーデ選手が全く近づけずに終わる展開も予想できますが・・

ディレル選手は18勝(13KO)。フィンリー選手は13勝(8KO)3敗。



Dirrell, Yorgey win early!(Kurt Wolfheimer,Tom Casino,Fightnews)
Andre Dirrell Kills Time Against Derrick Findley(Cliff Rold,Boxing Scene)
Full Report: Dirrell, Yorgey!(Kurt Wolfheimer,Fightnews)

アンドレ・ディレル対ビクトル・オガノフ(2008/11/01)
アンドレ・ディレル対マイク・パスカル(2008/08/02)
アンドレ・ディレル対アンソニー・ハンショウ(2008/05/02)
アンドレ・ディレル対カーティス・スティーブンス(2007/06/16)
アンドレ・ディレル対ケニー・コスト(2007/02/16)