WBOフェザー級王座決定戦
26歳の米国人ホープ、ゲイリー・ラッセルJr選手(Gary Russell Jr)と五輪2連覇の元トップアマ、ウクライナからのワシル・ロマチェンコ選手(Vasyl Lomachenko)との間で争われた空位のフェザー級王座決定戦は米国カリフォルニア州で行われ、ロマチェンコ選手が12回2-0判定で快勝してプロでの世界王者の座に就いています。
ともにスピードのあるサウスポー同士の対決でしたが、ロマチェンコ選手がステップワーク、フットワークの脚と正確無比な攻撃とで初回からペースをキープしていきます。
細かい前後のステップで相手にプレッシャーをかけ、相手が隙を見せるやいないや鋭くステップ・インして正確にショットを決め、そしてさらにサイドに出たり射程外まで退いて相手の攻撃を空転させていくウクライナ人。左右に振る上体の動きと脚とを連動させたディフェンスはほぼ完璧で、さらに鋭い左右の攻撃に非常に効果的に織り交ぜるボディブローが見事でした。
ラッセル選手がプレッシャーを強めて手数を増やしていった局面もあったものの、試合はほぼ一貫してロマチェンコ選手ペースのまま推移。5回や7回には鋭いボディブローや顔面への右フック、アッパー、左ストレートを連続で当ててラッセル選手の動きを一気に鈍らせる場面も作ったロマチェンコ選手が確実なリードを得た12ラウンズだったと私には見えた試合でした。
公式のスコアは116-112が2人に114-114が1人の2-0ロマチェンコ。シロート採点118-110ロマチェンコ。(公式スコアシート画像)
試合終盤はバテてしまった様子も見せたロマチェンコ選手でしたが、勢いがあって実力も確かな若手ホープのラッセル選手相手のこの見事な内容での勝利は価値があります。
ロマチェンコ選手は2勝(1KO)1敗。ラッセルJr選手は24勝(14KO)1敗。
Gary Russell Jr. vs. Vasyl Lomachenko live round-by-round updates(Lem Satterfield/Crave Online)~115-113ロマチェンコ
Vasyl Lomachenko puts on clinic in title-winning victory(Scott Christ/Bad Left Hook)~118-110ロマチェンコ
Steve Kim(Max Boxing)~117-112ロマチェンコ
Lomachenko beats Russell for WBO 126-pound title(AP)~118-110ロマチェンコ
ゲーリー・ラッセルJr対クリストファー・ペレス(2012/06/30)
ゲーリー・ラッセルJr対エリベルト・ルイス(2011/11/26)
ゲーリー・ラッセルJr対アントニオ・レイエス(2009/01/16)
ホセ・ラミレス対バシル・ロマチェンコ(2013/10/12)
ロンドン五輪結果
北京五輪結果
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アマの帝王の肩書きは伊達じゃないですね。
ただ手数の少なさは相変わらずなんでもうちょっと攻撃的にいってほしいです。
ロマチェンコのボディーブローいいですなあ!
リゴンドーとは違ったボディーですきですね^_^
どこかで崩れてしまう脆さやリゴンドーと同じくプロのリングでの姿勢に一抹の不安を感じています