こんばんわ。
痛風とお友達の(笑)「えりっく$Φ」です。
さて、今日のアルバムは友人に捧げると言っても、痛風では有りません。
良くブログに遊びにいらして下さる友人に捧げたくてセレクトしました。
何故ならば、その友人が今「エリック・ドルフィー」と言うアーティストに心酔されていらっしゃるとの事で、(「ドルフィー」の渋くて無名のアルバム)を紹介したいと考えた訳です。
では…詳細に行きましょう。
アルバムタイトル…アザー・アスペクツ
パーソネル…1.ジム・クロウ~エリック・ドルフィー(b-cl、as、fl)Unknown(vo、p、b、perc)2.インナー・フライト♯1~エリック・ドルフィー(fl)、3.ドルフィー’N~エリック・ドルフィー(as)、ロン・カーター(b)、4.インナー・フライト♯2~エリック・ドルフィー(fl)、5.インプロビゼーション・タクラス~エリック・ドルフィー(fl)、ジナ・ラリ(tablas)、ロジャー・メイソン(tamboura)
曲目…1.ジム・クロウ、2.インナー・フライト♯1、3.ドルフィー’N、4.インナー・フライト♯2、5.インプロビゼーション・タクラス
原盤…BLUE NOTE 発売…輸入盤
CD番号…CDP-7-480412-2
演奏について…1曲目「ジム・クロウ」…「ドルフィー」のバス・クラリネットの一撃から曲が始まると、まるでお経の様なアルト音程で女性の歌唱が始まる。
その後に、無音部分の多いピアノ伴奏が…(まるでゆっくり弾いている「ドビュッシー」だな???)曲の鎹(かすがい)に収まる。
「ドルフィー」はソロでインプロヴァイズの境地的なアグレッシブな演奏を演る。
中間部からの展開は、「バルトーク」の鋭利な表現に良く似ている。
高尚な現代音楽がなされていて…その後、おどろおどろしい「ドルフィー」演奏が発展して行く。
しかし…良く聴くと非常にメロディアスなんですよ。
ブラッシュで進行するドラムス…(名前は分らない)…と、実直でハードなベース音(これも名前不明)そして、正統的なジャズ・ピアノ(ついでにこいつも名無し)のトリオが、叫び嘶く「ドルフィー」のバス・クラリネットの一所懸命吹きを、しっかりとガッツリとアシストします。
それと同時に女性は摩訶不思議なスキャットで…異空間へと聴衆をトリップさせて…「ドルフィー」との掛け合いは、正しく幻想的な異次元そのもの。
そしてエンディングは、とてもこの世の音楽とは思えない、ヴォーカルとピアノ、パーカッションに「ドルフィー」が加わり、ミックスされて…混沌としたカオスが構築されるんです。
最後の一吹きは、全てを浄化した、美しいフルート演奏で、「ドルフィー」自らが締めくくります。
恐ろしくも美しい1曲です。
2曲目「インナー・フライト♯1」…「ドルフィー」の美しくて、神々しいフルート・ソロから曲が始まります。
いや、この曲はソロ演奏なのです。
その天上の音楽で、終始曲を吹き上げるので、知らず知らずの内に「ドルフィー」の天国的な美園に誘われます。
気付いたら、もう廻りはお花畑と、紋白蝶が舞っているんです。
3曲目「ドルフィー’N」…とてもハードで重厚なベース演奏の「ロン・カーター」と、アルト・サックスでシャウトする「エリック・ドルフィー」が繰り広げるバトル・デュオ演奏が、とにかく素晴らしいんです。
「ドルフィー」のアドリブは過激で有りながら、とてもメロディアスで…この辺が彼が単なるフリー系ジャズ・アーティストと一線を画する所以でしょう。
過激でメロディック…言うなれば、五月蝿いのと心地良いのとの境目で曲を作り、演じているんです。
超絶的なアドリブ・コンポーザーでなければ出来ない、このギリギリ・ラインの攻防が、より一層の緊張感と麻薬的な快感を持たせるんでしょうね!!
「カーター」も自身のベスト演奏では?と思える程、ここでの演奏は鬼人と化しています。
学者「ロン・カーター」ではなく、ジャズ界の閻魔様に憑依されている様ですね。
4曲目「インナー・フライト♯2」…まるでクラシックのフルーティストが、無伴奏フルート組曲を演じているのでは?と錯覚を起こさせる程、テクニック、即興性ともに優れた曲&演奏です。
どこまでも心を抉り、そして清々しくさせる天界からの光の様な曲ですね。
5曲目「インプロビゼーション・タクラス」…ここに聴かれる音楽は正しく中東の祈り…いやインド音楽のようです。
「ドルフィー」のフルート演奏は、あえて自身を出さずに、しっかりとヴォーカルの祈り歌を伴奏に終始してサポートに徹します。
しかし、流石「ドルフィー」…終始伴奏で、覚え易そうな単純なメロディをリフレインして、奏でているだけの様に見えて、実は聴けば聴くほど、「ドルフィー」の領域に引き込まれて行ってしまいます。
まるで、蟻地獄に入ってしまう虫か、蜘蛛の糸に囚われてしまった虫の如く…。
しかし、捕まえられるのは、例えて虫の様ですが、なされている音楽は、天国そのものです。
この演奏&曲を純粋にジャズか?と問われれば…ちと違う。。とこ答えるべきでしょうが、不世出の音楽家「エリック・ドルフィー」は、そんな事は全く気にしません。
演られている曲が、クラシカル現代曲でも、宗教音楽であろうと、そんなジャンル、カテゴリー分けは、彼にとって極小さな事なのです。
最後まで聴いていると…本当に心が洗われるんです。
「ドルフィー」の演奏する曲(&演奏)は…もはや普遍であると言っても過言では有りません。
このアルバム自体は、ジャズ史上では傑作として認知されてはいませんが、「ドルフィー」にとっては、そんな評価等どうでも良い事だったと思います。
彼の生前語った有名な言葉に…音楽は一瞬で消えて行ってしまう…と言うのが有りますが、(一瞬で)消え入るからこそ、彼は一音一音を大事にして、一所懸命に吹いたと信じています。
だから、逆に「ドルフィー」の演奏&レコーディングは永遠に不滅なんだと思います。
今宵はマニアックな…でも良く聴くと普遍的なこのアルバムを皆様に…そして何より我が友人に捧げます。
痛風とお友達の(笑)「えりっく$Φ」です。
さて、今日のアルバムは友人に捧げると言っても、痛風では有りません。
良くブログに遊びにいらして下さる友人に捧げたくてセレクトしました。
何故ならば、その友人が今「エリック・ドルフィー」と言うアーティストに心酔されていらっしゃるとの事で、(「ドルフィー」の渋くて無名のアルバム)を紹介したいと考えた訳です。
では…詳細に行きましょう。
アルバムタイトル…アザー・アスペクツ
パーソネル…1.ジム・クロウ~エリック・ドルフィー(b-cl、as、fl)Unknown(vo、p、b、perc)2.インナー・フライト♯1~エリック・ドルフィー(fl)、3.ドルフィー’N~エリック・ドルフィー(as)、ロン・カーター(b)、4.インナー・フライト♯2~エリック・ドルフィー(fl)、5.インプロビゼーション・タクラス~エリック・ドルフィー(fl)、ジナ・ラリ(tablas)、ロジャー・メイソン(tamboura)
曲目…1.ジム・クロウ、2.インナー・フライト♯1、3.ドルフィー’N、4.インナー・フライト♯2、5.インプロビゼーション・タクラス
原盤…BLUE NOTE 発売…輸入盤
CD番号…CDP-7-480412-2
演奏について…1曲目「ジム・クロウ」…「ドルフィー」のバス・クラリネットの一撃から曲が始まると、まるでお経の様なアルト音程で女性の歌唱が始まる。
その後に、無音部分の多いピアノ伴奏が…(まるでゆっくり弾いている「ドビュッシー」だな???)曲の鎹(かすがい)に収まる。
「ドルフィー」はソロでインプロヴァイズの境地的なアグレッシブな演奏を演る。
中間部からの展開は、「バルトーク」の鋭利な表現に良く似ている。
高尚な現代音楽がなされていて…その後、おどろおどろしい「ドルフィー」演奏が発展して行く。
しかし…良く聴くと非常にメロディアスなんですよ。
ブラッシュで進行するドラムス…(名前は分らない)…と、実直でハードなベース音(これも名前不明)そして、正統的なジャズ・ピアノ(ついでにこいつも名無し)のトリオが、叫び嘶く「ドルフィー」のバス・クラリネットの一所懸命吹きを、しっかりとガッツリとアシストします。
それと同時に女性は摩訶不思議なスキャットで…異空間へと聴衆をトリップさせて…「ドルフィー」との掛け合いは、正しく幻想的な異次元そのもの。
そしてエンディングは、とてもこの世の音楽とは思えない、ヴォーカルとピアノ、パーカッションに「ドルフィー」が加わり、ミックスされて…混沌としたカオスが構築されるんです。
最後の一吹きは、全てを浄化した、美しいフルート演奏で、「ドルフィー」自らが締めくくります。
恐ろしくも美しい1曲です。
2曲目「インナー・フライト♯1」…「ドルフィー」の美しくて、神々しいフルート・ソロから曲が始まります。
いや、この曲はソロ演奏なのです。
その天上の音楽で、終始曲を吹き上げるので、知らず知らずの内に「ドルフィー」の天国的な美園に誘われます。
気付いたら、もう廻りはお花畑と、紋白蝶が舞っているんです。
3曲目「ドルフィー’N」…とてもハードで重厚なベース演奏の「ロン・カーター」と、アルト・サックスでシャウトする「エリック・ドルフィー」が繰り広げるバトル・デュオ演奏が、とにかく素晴らしいんです。
「ドルフィー」のアドリブは過激で有りながら、とてもメロディアスで…この辺が彼が単なるフリー系ジャズ・アーティストと一線を画する所以でしょう。
過激でメロディック…言うなれば、五月蝿いのと心地良いのとの境目で曲を作り、演じているんです。
超絶的なアドリブ・コンポーザーでなければ出来ない、このギリギリ・ラインの攻防が、より一層の緊張感と麻薬的な快感を持たせるんでしょうね!!
「カーター」も自身のベスト演奏では?と思える程、ここでの演奏は鬼人と化しています。
学者「ロン・カーター」ではなく、ジャズ界の閻魔様に憑依されている様ですね。
4曲目「インナー・フライト♯2」…まるでクラシックのフルーティストが、無伴奏フルート組曲を演じているのでは?と錯覚を起こさせる程、テクニック、即興性ともに優れた曲&演奏です。
どこまでも心を抉り、そして清々しくさせる天界からの光の様な曲ですね。
5曲目「インプロビゼーション・タクラス」…ここに聴かれる音楽は正しく中東の祈り…いやインド音楽のようです。
「ドルフィー」のフルート演奏は、あえて自身を出さずに、しっかりとヴォーカルの祈り歌を伴奏に終始してサポートに徹します。
しかし、流石「ドルフィー」…終始伴奏で、覚え易そうな単純なメロディをリフレインして、奏でているだけの様に見えて、実は聴けば聴くほど、「ドルフィー」の領域に引き込まれて行ってしまいます。
まるで、蟻地獄に入ってしまう虫か、蜘蛛の糸に囚われてしまった虫の如く…。
しかし、捕まえられるのは、例えて虫の様ですが、なされている音楽は、天国そのものです。
この演奏&曲を純粋にジャズか?と問われれば…ちと違う。。とこ答えるべきでしょうが、不世出の音楽家「エリック・ドルフィー」は、そんな事は全く気にしません。
演られている曲が、クラシカル現代曲でも、宗教音楽であろうと、そんなジャンル、カテゴリー分けは、彼にとって極小さな事なのです。
最後まで聴いていると…本当に心が洗われるんです。
「ドルフィー」の演奏する曲(&演奏)は…もはや普遍であると言っても過言では有りません。
このアルバム自体は、ジャズ史上では傑作として認知されてはいませんが、「ドルフィー」にとっては、そんな評価等どうでも良い事だったと思います。
彼の生前語った有名な言葉に…音楽は一瞬で消えて行ってしまう…と言うのが有りますが、(一瞬で)消え入るからこそ、彼は一音一音を大事にして、一所懸命に吹いたと信じています。
だから、逆に「ドルフィー」の演奏&レコーディングは永遠に不滅なんだと思います。
今宵はマニアックな…でも良く聴くと普遍的なこのアルバムを皆様に…そして何より我が友人に捧げます。
お互いに「小さな社会貢献」して行きましょう。
私も気合を入れて、これからも名盤、珍盤、駄盤?を紹介して行きます。
駄盤と言っても評論家の評価が3流と言う意味で有って、私からすれば当然お薦めの盤ですけどね。
私も、お二人の評論家につきましては、いろいろな名盤をご紹介いただいた恩人で、やはり“師匠”であります。ちょっと偏狭な方々ではありますが、彼らの紹介するものに駄盤はないのですよね。
しかし、彼らの紹介しないものの中にも名盤は、ある。彼らは自分の感性に素直な方たちなのでしょうね。だから、文章も面白い。
>貪欲に様々なジャンルやカテゴリーの音楽を紹介したいのは、全ての音楽に対してバリア・フリーにしたいからです。
私もエリック$Φさんのような志をもって、これからもブログ続けて行きたいと思います。
私も
連日のレスと心あるコメント…大変に嬉しいです。
また、小生の様な者に対して「師匠」と呼んで下さって、大変有難く思います。
ところで、ジャズを聴いていて、「コルトレーン」や「ドルフィー」に嵌るのは、私は至極当然の事と思います。
それは、彼らの奏でる音楽と精神…はジャズと言うジャンルには留まらない芸術性と普遍性があるからだと思います。
ただ、ジャズ評論家の中には、「T島Y国氏」の様に「コルトレーン」大っ嫌いの方がいて、私の天敵ではなかろうか?と思いつつ、実は私が一番好きなジャズ評論家だと言う不可思議な事実もあります。
彼のジャズ推薦盤は、至極偏っておりまして、クラシックの評論家で言えば…かの「U野K芳」先生にそっくりであります。
もう、ラテンやメロディアスな曲や演奏が大好きな方で、フリーやシャウト、そして激しいブロウは嫌いな方なんですね。
しかし、ラテン、メロディアス曲&演奏が大好きな私には「コルトレーン」や「ドルフィー」までには及ばない物の、嗜好の音楽として代え難い存在になっているのも否めません。
ですから、私が「何でもかんでも~」と言う名のブログ…ダボハゼの様に貪欲に様々なジャンルやカテゴリーの音楽を紹介したいのは、全ての音楽に対してバリア・フリーにしたいからです。
音楽と言う人間が作った究極の娯楽を色々な方に知らせて楽しんで頂きたい…紹介したいと言う微力ながらも、小さな社会貢献が出来たらなぁ…と自慰的に満足している、小さな自分がいるんですね!
garjyuさん、今後とも宜しくお願いします。
お互いに楽しい音楽を紹介して行きましょう。
ドルフィーのフルート・ソロ、女性スキャットとの絡み・・、もう手にいれるしかありませんね。
これからも、よろしくお願いします。
ちなみに、昨夜はHMVで、コルトレーン・クインテットの『コンプリート・ヴィレッジ・ヴァンガード・セッション』を注文してしまいました。