紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

伝説の女性シンガー、ジャニス・ジョップリン~グレイテスト・ヒッツ

2007-07-24 23:33:26 | ロック
わずか3年の活動期間だったが、ロック女性ヴォーカル史上に燦然と輝く一等星、それが今日紹介する「ジャニス・ジョップリン」です。
おりしもジャズがフリー時代の全盛期、そして「コルトレーン」亡き後「電気マイルス」がまたジャズシーンを牽引していた、そんな時代に彼女は太く短く生きました。
そんな彼女のベスト盤的名盤を是非聴いて下さい。

アルバムタイトル…グレイテスト・ヒッツ

アーティスト…ジャニス・ジョップリン(vo)

曲目…1.心のかけら、2.サマータイム、3.トライ、4.クライ・ベイビー、5.ミー・アンド・ボビー・マギー、6.ダウン・オン・ミー(ライヴ)、7.愛は生きているうちに、8.バイ・バイ・ベイビー、9.ジャニスの祈り、10.ポールとチェーン(ライヴ)、11.メイビー、12.ベンツが欲しい
※11、12は、ボーナス・トラック

演奏(歌)について…まずこのブログを閲覧している方の多くはジャズ好きかと思いますが、是非2曲目「サマー・タイム」の絶唱を聴いて下さい。
原曲を大胆に崩し、哀愁漂うエレキギターの調べに乗って、「ジャニス」のハスキーヴォイスが縦横無尽に旋律を駆け巡ります。
歌の上手さ(技巧、テクニック)は言うに及ばず「すごい!」の一言ですが、この歌の真骨頂は、ずばりスピリットに有ります。
彼女は多量のヘロイン使用による突然死(事故死)で亡くなっているのですが、ここで聴くことができる歌は、正しく命を削った絶唱であり、彼女の一曲の歌に賭ける思いが、ストレートにそしてズシリと重く伝わって来ます。
まるで、近い将来、自分に訪れる「不幸」を暗示している、言わば「白鳥の歌」になっているのです。

それから、彼女の代表曲の一つ、9曲目「ジャニスの祈り」は、彼女のロックシンガーとしての実力、それから、「あややの午後の紅茶」で耳にした事のある曲なので、皆さんもとても理解し易く、体でリズムを刻む事間違いないでしょう。
サイケデリックな時代の、とてもストレートなヴォーカル、シャウトを堪能して下さい。

全米ナンバー1を獲得したメガヒット曲5曲目の「ミー・アンド~」ですが、彼女のもう一つの魅力、幼き頃から身に付いたフォークソング魂、つまり「本格的ブルース・シンガー」としてエネルギーが集約された、面目躍如の1曲です。
曲調も然ることながら、リズムへの乗り、程好いシャウト、チョット翳りのある部分と、あっけらかんとした南部気質の両面が、上手くミックスされた歌唱です。

1曲目の「心のかけら」は、圧倒的な、ど迫力ヴォーカルに、ど肝を抜かれること請け合い。
ここで歌われる歌は、一聴すると白人女性シンガーには聴こえないぐらいのパワフルさと、絶叫シャウトに、誰しもKO負けを食らう。

他の曲も短かった彼女のレコーディングにおいては、どれも聞き逃してはいけない物ばかりです。
今宵は、激しいヴォーカルで燃えましょう&泣きましょう。