孫文さんの“多摩たまの隠れ部屋”ブログ編

「孫文さんの“北京の隠れ部屋”」を「孫文さんの“多摩たまの隠れ部屋”」に変更しました。

中国のエリート高校生 日本滞在記

2012年01月10日 23時00分00秒 | 良書紹介
手元に1冊の本がある。
先日、某社の総代表から借りた本で題名は、
中国のエリート高校生 日本滞在記
張雲裳/人見豊
日本僑報社
ISBN:9784861851186
2011年10月発売

北京四中の張雲裳副校長と慶応義塾高校の人見豊教師の共著(編者)となっていた。
人見豊氏は、別名 瞳みのる。
GS時代のタイガースのドラマーだった瞳みのるだ。
芸能体を完全引退し、高校教師となり日中の懸け橋として活躍。
北京四中は北京の中でもエリート校で、日本への修学旅行を行い、中国の高校生がみた日本の姿を本は描いている。
飾り気の無い表現で中国の高校生が日本で感じた素直な感想は貴重だ。
そして、高校生が修学旅行から帰国して北京に着き(家に帰ったという)雑然とした街にホッとしたという安堵の思いとnationalityは分かる気がする。
彼らは、中国の北京大学や清華大学に進学し、大学院に進んだり、海外留学して中国の次を担う世代になるだろう。 そういった人たちに、飾らない日本を見せることは非常に意義があると感じた。

一方、最近のメディア報道では、再結成したタイガースが北京公演を行いたいとも報道されている。
今年は、日中国交正常化40周年の年。
2~3億円が自由に使える身ならば、北京公演を企画して呼んじゃうんだけどなぁ…
ちと毎月の小遣が足りない…
節約すればナントかなるかな・・

ザ・タイガース「北京公演熱望」=中国愛する瞳みのるさん―慶応高を退職、活動再開
http://www.asahi.com/international/jiji/JJT201112080107.html

老虎帰来!!
北京歓迎!!



チャイナ・インパクト

2011年02月05日 11時44分44秒 | 良書紹介
“孫文さん”の仕事場のことも書かれているよ、とこの本を購入した人からコメントをもらい、この“チャイナ・インパクト”が出版したことは知っていたが、いままで読んでいなかったので、慌てて購入した。

著者の柴田聡氏は大使館の現役参事官なので中国経済の真相に迫る読み応えがある本です。
そして、日本企業が抱えている問題点(欧米での国際化戦略に遅れている課題)なども、小気味よくまとめている。日本を抜き、世界2位の経済大国の中国に対して、その中国に対抗するためには、All JAPAN体制で立ち向かう必要がある。 欧米ではすでに、そうしている。 しかし日本では、All JAPANの前に、企業間の競争があり、結果的に連合体として中国に向かって行けないという課題がある。

チャイナインパクト
柴田聡
中央公論社
ISBN978-4-12-004163-1 C0033 1800E


国際標準化戦略 二十一世紀のビジネススタンダード

2009年09月01日 00時00分10秒 | 良書紹介
先日、上海に出かけた際に機内で読んでいた本。
規格の国際標準化の重要性を実務経験者の経験をまとめた本です。
標準は今や戦略武器となっている。
標準の重要性がよく分かります。
上海への2時間のフライトでは読みきれませんでした。 本の厚さが2.5㎝あり分厚い本です。
この本のまえがきで書かれている、
>中国では、三流企業が製品を製造し、二流企業が技術を開発し、
>一流企業が標準を制定する。
と言う言葉は、中国が標準に対する重要性を理解しているだけでなく、標準戦略を持っていることを示す言葉であり、標準後進国の日本は頑張れという気持ちになる。
ISO,IEC,ITU等の標準に関わる人は読んでおくべき本だろう。

ISBN 978-4-501-62370-8 C3050 \1900E
著者 原田節雄
発行所 東京電機大学出版局

思考停止社会

2009年05月24日 00時29分20秒 | 良書紹介
コンプライアンス問題ではよくマスコミにも登場する郷原教授の本を紹介します。
堅苦しいコンプライアンス問題ですが、病的にコンプライアンス病で病んでいる日本の現状を良く表している。
この本は、8時45分になると、期待していつも起こるTV水戸黄門の“ここにおわすはどなたと心得る。先の副将軍水戸光圀公なるぞ。頭か高い、控えおろう”の格さんの定番言葉で始まる。日本の現在のコンプライアンス問題は、これに似ている。
移り気な日本人は常に次のコンプライアンス問題発生を待っている。
そして問題が発覚し、これに関わったものは釈明の機会も与えられず、コンプライアンスが起きたとして法令準拠のお上(それが会社内だったり、マスコミだったり、消費者の声だったり)に釈明しようとしても、小さなことも大きなことも、そのリスク分析や背景との因果関係の釈明も許されず、ヘヘーーーーーーと頭を地面にこすり付けてひたすら詫びるしかない。

ところで、私はこのコンプライアンス問題でマスコミが好んで使う“発覚”という言葉が大嫌いです。 何故って、コンプライアンス問題だと騒がれている事件で、本当に発覚の表現が正しいのでしょうか? 勿論、発覚と呼べるべきものも存在する。しかし、多くは発覚という表現は正しくないと感じる。

辞書には発覚とは:
>はっかく【発覚】
>[名](スル)隠していた悪事・陰謀などが明るみに出ること。「不正が―する」
とある。
マスコミは、タレントの恋愛問題においてまでも発覚の表現を好んで使う。それは不正な事なの?? 悪意を持った行為なの?? とマスコミには猛省を求めたい!!!

話をこの本のことに戻すと、この本はそんなこと思わせてします。

また本の中で、不二家のチョコレート事件報道で逃げ切った「朝ズバッ」報道と、制裁を受けた関西TVの「あるある」のやらせの件も書かれている。いったい、どっちが社会的な影響が大きかったのだろう、そして、この2つの番組に対する制裁の違いは??
もちろん、事件は不二家自身のことではあるが、「朝ズバッ」の責任は大きいはずである。

一読を推薦します。。
日本での一億総コンプライアンス病が治ればいいのだけど…

思考停止社会 「遵守」に蝕まれる日本
著者:郷原信郎 
講談社現代新書
ISBN978-4-06-287978-1 C0236 740


ISO9001 新・解体新書

2009年04月26日 23時55分29秒 | 良書紹介
今日の東京はいい天気でしたね。 昼間はコンビニで買った弁当を青空の下、公園のベンチで食べました。公園に遊具があり、チョット構造を確認。 ボルト類は子供が怪我をしないようカバーをして安全性を確保している。 ウンウン、安全面での構造的には良くできている。 しかし、公園で弁当を食べて休んでいても、この公園に来るのは大人(弁当を食べている人ばかり)で子供の姿は全く無い。弁当をためている女性の姿はあっても、お母さんの姿は見えない。 公園の前は大きな道路で車の通行も激しい。はたして、幼児を遊ばせる場所として、大きな道路に面したこの小公園は場所として適切なのだろうか? と、考えると、この遊具は必要があるのだろうか? いや、必要があるとした場合でも、出口(道路)に面した側に設置するのが適切な配置だったのだろうか? もう一度、周りを見渡すと、四ツ谷のこの付近には生活の臭いが無い。道路に面した店は生活に必要な店は少ない。 今日は日曜日なんだけど、コンビニはサラリーマンが弁当を買う姿はかり。 平日だったら、弁当を買うサラリーマン・学生(近くに上智大学)であふれているんだろうなぁ。遊具のそばで鳩が遊んでいた…



夕方に、成田空港に向かった。 写真は東京駅で入線してくるNEX。


 NEXの中で読書をした。 岩本威生著の“2008年版対応 ISO9001 新・解体新書”を読んだ。ISO9001 2008年版改定の情報が著者とイソノ氏との読みやすい対話形式で書かれている。ところどころにあるイラストも効果的だ。 ISO9001の2008年版の規格書はまだ読んでいないけど、この本を読めばどのような改定があったのかが頭に入る。 ISO9000関係者にはお勧めです。
文中にあった、久米元東大教授の言葉も印象的だった。
 
> 本来外部の顧客のための品質システムを企業の
> 都合で分割した結果、供給者の品質システムが
> あっても一貫して保証されない品質システムは、
> たとえ一部がいかに優れていたものであっても
> 外部の顧客から見れば欠陥システムなのである。

うーん、反論できない。 いや、反論は出きるのだが、その反論は顧客視点の反論ではなく社内の事業本部制とかカンパニー制といった社内制度に属している内部の人間どうしの弁護でしかない。組織の枠を超えてISO9001認証するためには、経営者が本気になって品質システムに取り組まなくてはいけない。

満席の北京に向かう機内でも、この本を読んだのですが、狭い機内でしかも満席。空中小姐は美人だったなぁと感じながら視線は本と空中小姐を交互に見ていたのだがいつの間にか睡魔が来た。気が付いたら、北京の空港に落地していた。

 2008年版対応 ISO9001 新・解体新書
 岩本威生著  日刊工業新聞社 
ISBN978-4-526-06248-3 C3034 2200E

ISO9000関係者はじっくり読む事をお勧めする本です。


で、無事に北京について、昼間四ツ谷で買った草団子を食べた。 美味しかったので3本ペロリと食べた!!

順心

2008年10月12日 00時37分15秒 | 良書紹介
数ヶ月前に買った小説本ですが、読む時間が時間が出来たのでやっと読んだ本です。と、言うより、本にはCDが付属しているので、小説内容のCDをBGM代わりに聞いています。初心者用の中国語の勉強にはいいかも…
これ、オリンピック前に聞いていれば、もっと面白かったかも。
ちょっと不思議な北京を体験できる小説です。
本の名前は、順心
ISBN978-4-7574-1360-3


大地の咆哮

2008年07月11日 06時39分29秒 | 良書紹介
久しぶりの日本出張でした。読みたかった本が届いていたので成田からの機内ではその本を読みましたので紹介します。 飛ばし飛ばしでしたが、久しぶりに読み応えのある本で時々機内で涙腺が潤みハンカチが必要でした。(その理由は下記)

本の名前は、大地の咆哮 元上海総領事が見た中国
著者は、杉本信行 元上海総領事
PHP文庫 ISBN978-4-569-66911-3 
定価743円(税別)

著者は、チャイナスクール出身の外交官で、長年中国関係で苦労されており、上海総領事時代に部下が自殺した。この件は当時、新聞記事にもなったのでご存知の人も多いだろう。末期がんを宣告された中で外交官としての長年の経験を書かれ、まさに命をかけて執筆した本である。知っている最近の話もあったので、サラッと書かれている部分も妙に重みを感じた。直接的に著者を知らないが、中国ビジネスに関わる人は、彼の功績によって今の中国関係があるともいえないだろうか。
中国に対する原寸大での評価がこの本には書かれている事が中国で生活するものにはよく分かる。
著者は末期癌と戦いながら命をかけて本にまとめた。それを思うと、何度もハンカチが必要で、読み終えた頃、飛行機は夜の北京の空港に着陸した。