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京都大学 iPS細胞研究所の紹介

2010年07月16日 07時20分01秒 | Weblog
昨日(2010-7-15)のNHKクローズアップ現代で京都大学 iPS細胞研究所の紹介 
をされていました。その中で印象に残ったものをメモ記録しておきます。

まず、京都大学 iPS細胞研究所についてHPへリンクさせていただきます。

京都大学 iPS細胞研究所は別名CiRA(サイラ)と称し、シンボルマークも設定
されています。

現在、約130名の研究者、研究スタッフが研究成果(実用化)に向けて研究を
進めているとのことです。学生他を含めると200名くらいになるそうです。

知的財産部門で日本は先出願であるが、米国では先発明主義であるため、
日々の実験記録には日時と実施者のサインをして記録しているとのこと。

ALS、パーキンソン病、糖尿病などの難病の患者のために治療薬の開発や
病気の発生メカニズムを解明するのにいPS細胞の研究が有効であること。

また、研究所の組織として研究部門の他に実用化に必要な安全面の確保と倫理・合法性の確保
及び特定者に独占させないための知的財産部門も重視されている。

「一刻も早く患者さんのもとに」ということを合言葉に研究が進められています。

米ベンチャー企業のアイピエリアン社(iPierian)が国際特許で日本の研究者よりも
先にイギリスの特許を得たことも印象に残った。
これについては、小生のBlogを参照ください。

臨床応用部門の井上治久准教授が進める難病のためのメカニズム解明と治療薬の開発
がかなり進展していることも印象に残った。

井上治久准教授が出された特許は特開2003-18992 Peel受容体発現細胞および動物
ならびにパーキンソン病治療薬のスクリーニング法
【出願番号】特願2001-197185(P2001-197185)
【出願日】平成13年6月28日(2001.6.28)
【出願人】
【識別番号】000006792
【氏名又は名称】理化学研究所
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号
(72)【発明者】
【氏名】高橋 良輔
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】今居 譲
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】服部 信孝
(72)【発明者】
【氏名】水野 美邦
(72)【発明者】
【氏名】祖田 真理子
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】井上 治久
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所内


【要約】
【課題】 Parkinの基質、該基質を用いてパーキンソン病の病因を解明するための系
およびパーキンソン病の治療薬をスクリーニングする方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 ヒトPael受容体をコードするDNA、またはその変異体を組み込んだ
DNAを有する動物細胞、該DNAを組み込んだDNAを有する非ヒト哺乳動物、
ヒトPael受容体をコードするDNAの全部または一部からなるプローブ
およびPael受容体を特異的に認識する抗体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パーキンソン病治療薬のスクリーニングのための、ヒトPael受容体。
【請求項2】 パーキンソン病が常染色体劣性遺伝子パーキンソン病である、請求項1のヒトPael受容体。
【請求項3】 パーキンソン病治療薬のスクリーニングのための、外来性ヒトPael受容体をコードするDNA、またはその変異体を組み込んだDNAを有する動物細胞。
【請求項4】 外来性ヒトPael受容体をコードするDNAが配列番号1で示される請求項3記載の動物細胞。
【請求項5】 さらにParkin遺伝子もしくはParkin遺伝子の変異体を有する請求項3または4記載の動物細胞。
【請求項6】 さらに、エンドセリン受容体タイプA、エンドセリン受容体タイプB、UBC6、UBC7からなる群から選ばれる少なくとも1つをコードする遺伝子を有する請求項5記載の動物細胞。
【請求項7】 細胞がHEK293T細胞またはSH-SY5Y細胞である、請求項3~6のいずれか1項記載の動物細胞。
【請求項8】 パーキンソン病が常染色体劣性遺伝子パーキンソン病である、請求項3~7のいずれか1項記載の動物細胞。
【請求項9】 外来性ヒトPael受容体をコードするDNA、またはその変異体を組み込んだDNAを有する非ヒト哺乳動物。
【請求項10】 外来性ヒトPael受容体をコードするDNAが配列番号1で示される請求項9記載の非ヒト哺乳動物。
【請求項11】 さらにParkin遺伝子もしくはParkin遺伝子の変異体を有する請求項9または10記載の非ヒト哺乳動物。
【請求項12】 さらに、エンドセリン受容体タイプA、エンドセリン受容体タイプB、UBC6、UBC7からなる群から選ばれる少なくとも1つをコードする遺伝子を有する請求項11記載の非ヒト哺乳動物。
【請求項13】 非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である請求項9~12のいずれか1項記載の動物。
【請求項14】 ゲッ歯動物がマウスである請求項13記載の動物。
【請求項15】 ヒトPael受容体をコードするDNAまたはその変異体を導入した全能性細胞を個体発生して得られる哺乳動物およびその子孫動物であって、体細胞染色体中に上記導入遺伝子を保有することを特徴とする請求項9~14のいずれか1項記載の非ヒト哺乳動物。
【請求項16】 請求項9~15のいずれか1項記載の動物から単離された細胞。
【請求項17】 請求項1または2記載のヒトPael受容体をパーキンソン病候補治療薬と接触させ、動物細胞におけるPael受容体の量を指標としてパーキンソン病治療薬をスクリーニングする方法。
【請求項18】 請求項3~8および請求項16のいずれか1項記載の動物細胞をパーキンソン病候補治療薬と接触させ、動物細胞におけるPael受容体の量を指標としてパーキンソン病治療薬をスクリーニングする方法。
【請求項19】 請求項項9~15のいずれか1項記載の動物にパーキンソン病候補治療薬を投与し、該動物の細胞におけるPael受容体の量を指標としてパーキンソン病治療薬をスクリーニングする方法。
【請求項20】 パーキンソン病が常染色体劣性遺伝子パーキンソン病である、請求項17~19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】 パーキンソン病の発症危険因子を検出するための、ヒトPael受容体をコードするDNAの全部または一部からなるプローブ。
【請求項22】 パーキンソン病が常染色体劣性遺伝子パーキンソン病である、請求項21記載のプローブ。
【請求項23】 請求項21または22記載のプローブを用いて、パーキンソン病の発症危険因子を検出する方法。
【請求項24】 パーキンソン病が常染色体劣性遺伝子パーキンソン病である、請求項23記載の方法。
【請求項25】 Pael受容体と反応し、Pael受容体ホモログであるETBR-LP-2と反応しないPael受容体を認識する抗体。
【請求項26】 さらに、Pael受容体ホモログであるエンドセリン受容体タイプAおよびエンドセリン受容体タイプBと反応しない、請求項25記載の抗体。
【請求項27】 モノクローナル抗体である請求項25または26記載の抗体。

特開2009-51742 エフリン-Eph受容体シグナル伝達制御剤及びエフリン-Eph受容体
シグナル伝達機構に異常を有するマウス
【出願番号】特願2007-217576(P2007-217576)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】
【識別番号】503359821
【氏名又は名称】独立行政法人理化学研究所
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号
【発明者】
【氏名】岩里 琢治
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 独立行政法人理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】糸原 重美
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 独立行政法人理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】高橋 良輔
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 独立行政法人理化学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】井上 治久
【住所又は居所】埼玉県和光市広沢2番1号 独立行政法人理化学研究所内


【要約】
【課題】エフリン-Eph受容体シグナル伝達機構の制御により、神経再生時の軸索の
伸長を制御する薬剤の提供、及びエフリン-Eph受容体シグナル伝達機構に異常を
有するマウスの提供。
【解決手段】α-キメリンの機能を促進し、又は抑制する薬剤を含む、軸索伸長制御剤
及び左右の前後肢をそろえて歩行する歩行異常を呈するという形質に関して
常染色体劣性遺伝を示し、α-キメリン遺伝子に変異を有する、
B6マウス由来のミッフィーマウス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
α-キメリンの機能を促進し、又は抑制する薬剤を含む、軸索伸長制御剤。
【請求項2】
α-キメリンの機能を促進する薬剤が、α-キメリンをコードするDNAである
請求項1記載の軸索伸長制御剤。
【請求項3】
α-キメリンの機能を抑制ずる薬剤が、α-キメリンに対する抗体又はRNA干渉
によりα-キメリンの発現を抑える2本鎖RNAである、請求項1記載の軸索伸長制御剤。
【請求項4】
エフリン/Eph関連疾患の治療薬をスクリーニングする方法であって、
候補薬剤を細胞又は動物に投与して、該薬剤がRho-GAPに作用して、
エフリン/EphからRho-GAPを介して低分子量G蛋白質Rhoファミリーの
メンバーの不活化に至る一連のシグナル伝達を制御するか否かを指標に
治療薬を選択することを含むスクリーニング方法。
【請求項5】
左右の前後肢をそろえて歩行する歩行異常を呈するという形質に関して
常染色体劣性遺伝を示し、α-キメリン遺伝子に変異を有する、B6マウス由来のミッフィーマウス。
【請求項6】
さらに、
(1)脊髄において、dorsal funiculusの白質が小さくなり、
(2)脊髄正中線でCST軸索が再交叉しているという特徴を有する
請求項5記載のミッフィーマウス。
【請求項7】
α-キメリン遺伝子の変異がα-キメリン遺伝子のエクソン9への
レトロポゾンの挿入である、請求項5又は6に記載のミッフィーマウス。
【請求項8】
左右の前後肢をそろえて歩行する歩行異常を呈するという特徴を有する、
α-キメリン遺伝子ノックアウトマウス。
【請求項9】
軸索伸長制御剤をスクリーニングする方法であって、候補薬剤を細胞
又は動物に投与し、該薬剤を投与しない場合と比較して、
該薬剤がEphA4とα-キメリンとの相互作用を制御するか否かを指標に
軸索伸長制御剤を選択することを含むスクリーニング方法。
コメント (2)
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