無知の涙

おじさんの独り言

昔むかし2

2021年08月15日 | 日常
最初は木の枝で道端に落ちてるウンコをツンツンするような感じで接してした1年たちであったが、自分が本当に何も興味ないし何も野心ないし何も考えてないアンテナ無し!だということが分かると次第に警戒心が消え、フランクに接してくれるようになった。
 
そもそもたった1年生まれが遅いか早いかなんて誤差みたいなモンで威張る気なんて毛頭ないのだ。
 
週3でバイトもしてたし、あまりジロジロみてると仲間に入りたそうな感じに見られそうであまり見なかったけど、仲良くなって部員たちをようく見てみると1年の部員は7人いて、マネージャーが1人。マネージャーいんの?絶対マネージャー、部員の誰かと付き合ってるだろ。
 
こんな世紀末高校でも浮かない程度にヤンチャそうなのは2人くらいで、後はこの学校に似つかわしくない真面目そうな高校1年たち。ウソだろ・・・。
 
特にキャプテンの五十嵐くんは本当に真面目。好青年とは彼のような人を言うのだろう。
 
君たちなら他にいくらでも入れる高校あろうにというメンツ。ここは選択肢なんて見たこともないッスって人たちが来るとこだぜ?
 
だいぶ後から知ったことだが、自分の世代くらいから教育方針を真面目な進学校にすべく舵を切り始めていたようで、確かに自分の代から急にブレザーになったり色々と不穏なところはあったが、見た目を変えるくらいの緩やかな進路変更では何も変わらんねと思い知って、この1年の代からまさかの偏差値37を少しずつ上げていたらしい。
 
急ハンドルは悲しい事故を生む。清濁入り混じるとは正にこの事で、だいぶ濁ってるねぇ!な一同はいいけど、清廉な石清水側はたまったもんじゃない。
 
全校集会とかちょっとした光景である。3年の層は学ランにセーラー服、頭髪もひっちゃかめっちゃか、アフリカの奥の方にいそうな派手な鳥みたいな感じの集団。
 
次の層が我々2年。見た目はブレザーで統一感は出てきてはいるが、細かく見るとやはりまだどこかおかしい。奇っ怪な様相である。隠しきれないヒャッハー感が滲み出ている。ヒャッハーな奴がブレザーとか着ると余計にヒャッハー感が増してしまう。本職の方ですか?みたいな。
 
その次が1年。けっこうちゃんとしてる。まず知性を与えよ、しかる後にパンを与えよ、ということなのだろう。
 
おかげで人類の進化みたいな感じの構図になっていて、なかなか見事だった。
 
どうしても歴史のターニングポイントというのは犠牲が付きモノだが、1年生はいろいろ苦労があったに違いない。分岐点なんて生易しいものじゃない。その年の1年は特異点と言っても過言ではない。
 
せめて部活くらいはのびのび楽しくやって欲しい、と願うのみである。
 
そうしてお互いに変なプレッシャーも消えたところで、あとは自分が痩せるのみ。痩せたら辞めるからさ。
 
しかしバイトしてない週3日という限られた時間で、壁当てと筋トレを続けるだけではなかなか思ったように痩せないので、長財布みたいな感じの球拾い専用モビルスーツと化している木村くんをチェリオで懐柔し、ペアでアタックレシーブ始めてみた。
 
とりあえず木村くんにアタックさせて、それを自分がレシーブし、今度は木村くんがそれをトスして自分がアタックして、木村くんがレシーブするという基本的な1対1の練習。
 
まぁ案の定、木村くんはトスも思うように上がらないし、アタックが全く打てない。相対速度的なものが分かっていない。フォームもなってないし。ただただ慣れてない。
 
バレーに興味がないのかい?バレーに興味がないやつがなんででここにいるんだ!お前もな。
 
キャプテンの五十嵐君の人柄的に強制的に誰かを部活にいれたりしないだろうし、自分で選んで入って喜んで球拾いやってんだったら、外野がとやかく口だす問題ではないけど。
 
しかしこのままでは痩せないので、練習相手になってもらわないと俺が困る。とりあえずボールに手を当てる感覚から始めさせてみる。壁当てしてりゃ嫌でも慣れる。
 
そうして木村くんを引っ張ってしまうと球拾いがいなくなるわけだから、当然なにやってんすか的なブーイングが始まる。
 
1年が1年に球拾いさせてんじゃねぇと。球拾いなんざ交代でやれよ。と木村くんが言ってました。
 
えぇっ、部の方針に口出さないって言ったじゃん・・・的な声が聞こえてこないわけではなかったが、それはそれ、これはこれ。こっちだって死んでもランニングだけはしたくないでござるの巻。
 
そこはさすがの五十嵐くん。自分の適当な発言に何か感じてしまったようで、アタックした人がそのまま球拾いに入るというナイスローテーションを提案してくれた。 この真面目!大食い!
 
 
いつ本題にはいるのか分からないまま続く
 

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