昨日はN所長管轄の納会。
渋谷の本部にて。
N所長は今年で所長職を部下に継ぎ、
来年1年間は顧問的な立場になるとのこと。
お疲れやまです。
そういう経緯もあり、
飲み会は所長の思い出話が中心。
まぁ色々な意味で伝説がありますから、
話は尽きない。
取り分けN所長の言語録に花が咲く。
所長がカタカナで言葉を発する時、
それはN所長の中で、
なんらかの不思議な変換を行い、
結果、似てるけど致命的に違う言葉として誕生する。
ダジャレをジャダレと言い、
ペットボトルをテトラポットと言い、
はたまたペットボトルをポットベトルと言い、
なんかまぁそんな感じ。
僕の中で印象的なのは、
あれは僕がこの仕事を始めて1年目くらいの時。
ハトコット(ハト小屋)と呼ばれる建築用語がある。
屋内の設備配管などを屋上に出すとき、
雨水の浸入を防ぐ為にコンクリートで小屋みたいなのを
作るのだが、それがハトコット。
通常あまりハトコットとは言わずに、
普通にハト小屋と呼ぶのだが、
その時まだ課長であったO課長が、
ハトコットを用いていた。
そのハトコットでちょっとした問題があり、
社員を含め協力業者も呼ばれて、
会議テーブルには10人くらい座っていた。
もちろん僕もその中にいた。
そしてその中で怒号をあげるN所長。
もうすごい勢いだった。
「誰の責任なんだ!」
みんな俯いて何も言えない。
下手に言い訳めいた口を聞こうものなら、
火にガソリンを注いでしまう。
もうこのまま身動きせずに嵐が去るのを待つしかない。
だが、所長は止まらない。
顔を真っ赤にし、手当たり次第に罵倒し続ける。
「おい!お前ら!なんとか言えっ!!
誰がこのハトポッポを直すんだ!!」
えっ
ハトポッポ?
ポッポッポ鳩ポッポ?
僕は俯きながら周囲に目を配る。
みんな普通だ。
聞き間違えたか?
そして今度は設備の人に向かって怒鳴る。
「お前か!このハトポッポ面倒みんのは!」
その人が噴き出したので、
僕も盛大に噴き出した。
O課長がツッコむ。
「所長、ハトポッポじゃなくて、ハトコットです」
みんな笑った。