夏。
それは暑い時季。
人はその暑さから逃れる為に、いろいろなものを生み出してきました。
クーラーだったり、
プールだったり、
稲川淳二だったり。
なぜ稲川淳二?と思う方もいるかも知れませんが、
人は真に恐ろしいものを見たり、想像したりすると、感覚的に寒くなるので、夏イコール怪談なのです。
そして1番怖いのは、
最初テレビで見ていた頃は別にそうでもなかったのに、いつの間にか「怪談と言えば稲川淳二!」みたいな地位を築き上げとる稲川淳二自身だったり。
最初そんなキャラじゃなかったですよね?
芸能界って怖い。
さて、かく言う僕もこのブログで数々の怖い体験談を載せてきてますが、今回は心霊写真の話。
何度も繰り返しますが、
僕自身の正直な気持ちで言えば、幽霊なんて有り得ない、と思っています。
だいたいにして説明がつかない。肉体が滅んだ後に、精神ないし思念だけが残留し、この物質界に干渉するなど、どう考えても非論理的。
だが僕自身その非論理的な現象をいくつか体験しているのも事実。
嘘だ!と言われてしまえば、それで終わり。
僕には反論できるほどの科学的根拠が全くないのだ。
最初から証明できないことを語るべきではない、そうしていつの間にか心の奥にしまい込んだ話のひとつ。
時はだいぶ遡り、
小学3年の夏。
お盆休みに家族で旅行することになった。
二泊三日。
場所は山中湖である。
出発当日、山中湖に行く前に父が神社に寄ると言い出した。
父の手には木彫りの彫刻があった。
その彫刻は鳥を模っていて、30㎝くらいの大きさ。
オウムのような感じだったが、なんだか判然としない。
なんか気持ち悪かったので、それなに?と父に聞いた。
「去年の祭で買ったんだけど、どうもコレが来てから、良くないことばかり起こるんだ。だから神社へ持っていって供養してもらおう」と父は言った。
父の言った「良くないこと」が具体的にどういうことだったのか、小3の僕に知る術はなく、そして今でも知らない。
そうして地元の神社へ立ち寄り、人形などを供養する所へその木彫り彫刻を預け、山中湖へ向かった。
旅行はとても楽しく、
山中湖は素晴らしい土地だった。
ペンションに宿泊していたのだが、庭でバーベキューをし、夢にまで見たクワガタの捕獲まで成功した。
鳥の彫刻のことなど、すっかり忘れ去っていた。
あっという間に二泊三日が過ぎて家に帰ってきた。
数日後、旅行中に撮影した写真を見て、僕は本当に恐ろしくなった。
その写真はペンションの庭で撮影したものである。
椅子に腰を掛ける母の両隣に僕と姉が立っている。
ペンションのガラスに父がカメラを構えてる姿が映り込んでいる。
その横に、真っ赤な火のようなものが浮き上がり、明らかに父が神社に置いてきた、あの木彫りの鳥の姿が映っていたのだ。
キャアアア
いや、これはマジで怖かった。