日本で「雪の降る・昔話」
と いえば
『雪女(ゆきおんな)』
が、超メジャー
本日はラフカディオ=ハーン
(小泉八雲)
によって のこされた、
東京青梅の「雪女伝説」を お話しして、
こうさつ(考察)も します
(クリンは都民なので、東京の雪女を ひいきします)
<まず、あらすじ>
「 昔むかし・・、
茂作と巳之吉(みのきち)
という、2人の木こりが いました。
ある日、
吹雪で帰れなくなった二人は、近くの小屋で一夜をあかす
(さむい、、)
と
巳之吉が、目を 覚ますと・・
隣でねている・茂作に
白ずくめの女が 乗っかって
白い息を
吹きかけているではありませんか
まもなく、凍死してしまった
茂作をみて、
巳之吉は がく然とします
そんな・巳之吉に向かって
女は、、
「お前は、あの老人とちがって若く美しいから助けるけど、もし、今夜のことを他人に話したら、殺すからね」
と 言って、去りました。
命拾いした・巳之吉は、
翌年、
道で出会った美女・「お雪」と 結ばれ、
子どもを10人も作り、
ラブラブに くらします
お雪は、はたらき者の
良い嫁で、
肌は雪のように真っ白
おまけに
いつまでも・老いる気配がない、女でした。(←うらやましい)
ある夜・・ 巳之吉は、
幸せな 気のゆるみから
うっかり、
あの日のできごとを
お雪に しゃべってしまいます
すると、お雪は
「 その雪女は、私よ
誰かに話したら殺す、と言ったのに・・
子ども達に免じて、命は助けてあげるけど
私は 出ていく」
と 叫んで
出て行ってしまいました。
白い霧となって・・
(END)
・・・なんという、さびしい話でしょうか。。
「話したら殺す」とまで・釘をさされたのに、ペラペラしゃべる男
一方、
男をかんし(監視)する目的で近づいたくせに、約束を破られたとたん、子ども
まるで、か(噛)み合わない男女の
ひな型です・・。
ただ、
「各地の雪女伝説」を 見てみると・・
さびしい男の嫁になってあげたのに、むりやり
お風呂に入れられて、とけてしまった
かわいそうな雪女
も いたりして、、(※青森、山形、新潟)
雪女も、みんながみんな、「理不尽女・タイプ」では なさそうです
と
フォローしかけたところで
しん(親)友・チットが、口を はさんできました
「・・全体で見れば、圧倒的に理不尽だよ。雪女は
人間の精気を奪う(宮城、岩手)、
子供の生き肝を抜き取る(新潟)、
人間を食い殺す(秋田)、
呼びかけを無視すると谷底へ突き落とす(茨城、福島、福井)、
水くれというから水を差し出すとダメで、お茶を出すと助かる(岐阜)、
雪ん子を抱かせて、人間を雪に埋もれさせる(各地)
だって
・・・・・
どんな妄執の塊なんだろう、と思うわ
何なんだろうね
雪女って。
若い男は助けるけど、年寄りは とっとと殺す
舅に婚家でいじめられて、追い出された嫁の幽霊とか
さっき検索してみたらね
ネット上では
だれかが言った、
『雪女は、寂しい境遇の人のところに現れているから、そういう人にとっての、束の間の幸福を象徴するマボロシ』
っていう
うまい説に、みんながのっかっている感じだったけど・・
私が思うに・・
雪女って、
ちょっと背が高い・設定なことが多いじゃない
東北地方だったら、日本海沿岸に流れ着いたロシア系の美女の、流浪の果ての姿
とも考えられるし、
もと蝦夷の女性が、一族を朝廷軍に殺された後ひっそりと山間の集落で生きていて、暮らしに困って旅人を襲っていた
とも、考えられる。
いずれにせよ、
安達ケ原の鬼婆といっしょで、ただの妖怪であるわけがないわよね・・」
と、
歴史的かん(観)点で
こうさつ(考察)していました。
(チットはそういうことを、自分で考えるのが、大好きなんです)
クリンは、そうじゃなくて・・
ふぶきで 凍死しかけた・男の人たちが
死ぬ前に、
(どうせ死ぬなら、美女に殺される・・っていう形で死にたい。。というか、死ぬ前に、ものすごい美人に会いたい~~~~~)
と
ねがったら、
脳からドーパミンとかが 出てきて
美しい女のマボロシを 見た
んじゃないかな~
なんて、
思うのですが・・
みなさまは、雪女って、何者だと 思われますか
【おすすめ度:自分の地元の雪女伝説をひもとくと、おもしろい】
(次回「雪の日に読む小説」は、立原正秋の小説『残りの雪』です。こちらも、かなしい男と女のお話です。やっと小説にもどります~)