ペンシルハウス物語~東京日和~

-gozar de tokyo-きまま そのまま なすがまま 

キョンシーとメーコ

2009-03-25 | 暮 Life
我が母ぴーちゃんは超多忙である。

そのスケジュールは台所にあるカレンダーが
常に真っ赤になっているアイドル顔負け。

ぴーちゃんのプライオリティ的に上位に位置するのが
保育園のパートである。


実家に帰るとぴーちゃんはいつも
パート先の保育園で使用する出し物用の衣装や、

子供達に上げる何かを製作中である。

先日は卒園式で演じる「キョンシー」(今どきなぜ?)の
帽子を必死で作り、療養中のギックリ妹に
黄色のお札を印刷させていた。

そしてぴーちゃんは、しみじみと

一緒にキョンシーを演じる
パートで働いている仲良しの人が

「キョンシーがわからなくてキョンシーの
DVD借りたらしいんだけど、最後までキョンシーが
出てこなかったんだって。ホント気の毒よねえ」

一体それはどんなDVD??
それはそれで気になる。。

ぴーちゃんはその保育園では
”ピカちゃん”と呼ばれている。

カリスマ園長先生がいる保育園が
ぴーちゃんは大好きで仕方なく、

ホントに楽しそうに通っている。

「正直お金はいらないのよ」と言っていた時は
しえーすごいなとさすがに驚いた。

確かにここの保育園に通う園児も
働いている先生や職員もここが大好きで仕方ないという人が多い。

超有名都市銀行に就職した人が
この保育園で働きたいからとあっさり辞めてしまったり

子供を預けに来ている間に
ここで働きたいと職員になってしまったお父さんだったり

どこかの国で幸せ度を調べた時に
自分でやりたいと思う仕事や楽しいと思える仕事に

従事している人程、
対価ではない人生に対して幸せと感じる度合いが

高いという結果が出たというのに納得してしまう。

カリスマ園長先生がいる
この保育園は徹底した手作り参加型。

無認可保育園で、
とてもじゃないが綺麗とは言えない民家を改造した建物。

とりあえず自然にという方針なので、
冬でもつねに半裸気味。


下は0歳から6歳まで一緒に過ごす。
障害がある子もアトピーやアレルギーが重い子もいる。


色々な子供がいて共に過ごす事で、
弱いもの守らないといけないものが子供でもわかる。


大きな子が小さな子を自然と面倒を見ている。


給食もものすごく栄養が考えられ、
野菜中心の献立に化学調味料系は一切使わない。

アレルギーがある子供には
それぞれ対応した給食を出す。

ぴーちゃんはそこの調理補助という事でパートに行ってるが、
それ以外の保育園業務にドップリはまっている。

子供に良いものが大人に悪いわけがないと、
よく実家では「森のキノコ達のパーティーでーす」と
保育園の献立が並ぶ。

充実した設備や、きれいな園庭や、
お勉強なんかはないけれど

その方針をきちんと理解した上で
通わす事が出来たらとても素晴らしい気がする。

子供が子供らしく育つという感じがする。

とはいえ、あくまでも外野から見た場合だから
実際自分の子供となったらどうかと全くいらぬ心配。

キョンシーを作りながら突然ぴーちゃんが
「そういえば、この間ヤギのメーコをやったのよ~」

ヤギのメーコ?中村メイコ?

「違うわよ!麦っ子で飼ってるヤギのメーコ役」

どんな出し物なんだろうか?

「ほら見てこれよ~」と
振り返るとそこにはキョンシーメイコ?



ぴーちゃんなんすかーーそれは??と大爆笑

「これにお父さんの白いモモヒキはいて
そこに尻尾がついてたのよ~
園長先生に尻尾がメーコっぽかったって言われちゃったの~」

尻尾がメーコっぽい?

ぶははは。
面白すぎます。

完成キョンシーも期待して
今度帰ったら披露してもらおう。