SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

JANE MONHEIT 「Taking A Chance On Love」

2007年07月21日 | Vocal

ジェーン・モンハイトはデビュー作「Never Never Land」から聴いてきた。今から約7~8年前だと思う。
この頃は優秀な女性ボーカリストが次々と現れて、さながら一大ブームになっていた。
ここでも既にご紹介したダイアナ・クラールやジャシンサ、ステーシー・ケントはもちろん、カーラ・ヘルムブレクト、コニー・エヴィンソン、リサ・エクダールといった人たちに混じってジェーン・モンハイトもいた。

彼女のデビュー当時の写真を見ると結構太っている。それが今はどうだ、すっかりスリムになってどこから見ても文句のない容姿になった。こんなことを書くとあちこちからお叱りを受けそうだが、女性ボーカリストはやはりきれいなのに越したことはない。
もちろん彼女の魅力は容姿だけではない。確かな歌唱力を持っている。彼女の歌声を聴くたびに、相当下積み時代に苦労したのではないだろうかと想像してしまう。この歌唱力だけをとったら若手女性ボーカリストのトップに挙げられるだろう。
弾き語りのように楽器一本をバックに歌うとその歌唱力がものをいう。
1曲目の「Honeysuckle Rose」、クリスチャン・マクブライドの何とも魅力的なランニング・ベースをバックに彼女の美しい歌声が始まる。その歌唱力からくる安定感は本当に聴いていて気持ちがいい。
続く「In The Still Of The Night」は一転してストリングスをバックにした爽やかなボサノヴァだ。その後もバラエティに富んだ楽曲を並べて、さながらミュージカルを見ているような華やかさがある。
また「Bill」や「I Won't Dance」「Do I Love You?」等における彼女の歌声は古き良き時代をも思い起こさせる。他の若手女性ヴォーカリストとの決定的な違いはこのノスタルジックな雰囲気にあるのではないだろうか。プロデューサーの仕業か、かなり意識的にそうさせている節がある。これも絶対的な歌唱力があるからこそできることなのかもしれない。
そうした意味合いからしても、このジェーン・モンハイトは古いジャズファンにも新しいジャズファンにも自信を持ってお勧めできる人だ。
女性ボーカルは一度はまるとやみつきになるジャンルである。これからジャズを聴こうかと思っている人は、ここから入るのがいいかもしれない。




最新の画像もっと見る