SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

DOUG WATKINS 「AT LARGE」

2007年02月03日 | Bass

ダグ・ワトキンス。
あのソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサスでベースを弾いていた人といえば、誰でも頷いてくれると思う。
ただ残念ながら彼もまた27歳という若さで亡くなってしまった。どうやら交通事故のようだ。
当時のことだから交通ルールも徹底していなければ、シートベルトもしていなかったに違いない。きっと今なら助かっていたかもしれないなどと考えてしまう。ただせめてポール・チェンバースくらいの年まで生きていてくれたら、彼もまた偉大なベーシストになったはずである。

さてこのアルバム、一時は「幻の名盤」の最たるものだったらしい。それもそのはず、わずか15枚というアルバムしか出さなかったトランジション・レーベルがつくったものだったからだ。こういう状況だとコレクターの目の色が変わる。何としても手に入れたいという思いが、このアルバムの価値を一層高めたのである。
もちろん演奏内容もいい。ベーシストのアルバムはとかくバランスが悪かったりもするが、ドナルド・バード、ハンク・モブレー、ケニー・バレル、デューク・ジョーダン、アート・テイラーといった当時の売れっ子たちが彼の下に集まり、熱気あるセッションを繰り広げている。

そこで改めてサキソフォン・コロッサスの最後を飾る「ブルー・セブン」を大音量で聴いてみよう。ダグ・ワトキンスのウォーキング・ベースが、いかにこのアルバム(サキソフォン・コロッサス)の価値を上げているかがわかるだろう。


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