SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

BRIAN BROMBERG 「WOOD」

2009年04月21日 | Bass

先日ディスクユニオンに行ったらこれがかかっていた。
吊り下げられたスピーカーから、バコンバコンいいながら迫力あるウッドベースが唸りを上げていた。
弾いているのはブライアン・ブロムバーグ。
一聴してすぐにわかった。
私はこれをかけようと思ったお店の人の心境がよくわかる。
とにかく重低音中心のド迫力で、「こんなピアノトリオもあるんだよ」と客に振り向いてもらいたいと考えたのだ。

ベースの革命児といえば、スコット・ラファロやジャコ・パストリアスあたりを最初に思い浮かべてしまうが、彼は明らかにそれに次ぐ人だと思う。
彼はすさまじいまでのハイテクニシャンだ。
このアルバムの中にはそれを証明するかのようなソロが5曲も入っている。これらはジャコ・パストリアスの向こうを張っているし、ラストの「Star Spangled Banner(星条旗よ永遠なれ)」に至っては、間違いなくウッドストックでのジミ・ヘンドリックスを意識している。
ウッドベースでここまでやるか、といった塩梅である。
ソロにおいては、ウッドベースのボディをパーカッシヴに叩く音が見事に捉えられている。
この乾いた響きと太い弦の弾ける湿った音とが重なって、ぶ厚いサウンドが創り出されているのだ。

彼はまたバッキングも上手い。「Speak Low」におけるウォーキングベースなんかは心憎いまでの切れ味だ。
そのせいもあってか、ランディ・ウォルドマンのピアノがとてもきれいに聞こえる。録音状態もすこぶるいいので、それはさらに際立ってくるのだが、このアルバムを聴いていると、ピアノトリオはいかにベースの存在が重要なのかを思い知らされるのである。

これはベース好きにはたまらないアルバムである。
多少のアクやクセがあって当たり前。
思いっきりボリュームを上げて、とてつもない低音の魅力と、対比され浮き彫りになったピアノの美しさを聴こう。
私のオーディオ装置も心なしか喜んでいるように感じる。










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2 コメント

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Unknown (Marty)
2009-04-21 21:41:45
こんばんは。このCDは音もいいですよね。
ところで、オーディオは何をお使いでしょうか?
当方、アンプがE350、CDPがDCD1650AEですが、スピーカーがミニタイプなので、そろそろスピーカーのグレードアップを考えてます。
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Unknown (SATOM)
2009-04-21 22:40:39
いい装置をお持ちですね。型番だけでは判断できませんが、察するにメリハリの利いた迫力ある再生音なのではないでしょうか。

私のオーディオ装置ですか。
図体だけはでかいのですが既に年代物で、とても人にお伝えするようなシロモノではありません(笑)。CDPに関しては、SONYのX-555ES(これもかなり年代物)を騙し騙し使っています。
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