文屋

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■戦慄する、山本陽子の詩の一部分を引用紹介します。

2005年10月12日 19時54分04秒 | 


MIXIのコミュニティで、山本陽子の詩を紹介しました。
スキャンしました。多くの人に、彼女の詩の世界にふれてもらいたいです。

彼女のことは、これからもずっと書いていきます。
引用します。

テキストは、山本陽子全集第二巻 (漉林書房刊)



■全九頁の作品中、冒頭の見開き二頁を掲載します。
 前文ヨコ書きです。   1968年頃の作品です。



10 遙かする、するするながら


 遙かする
純みめ、くるっく/くるっく/くるっくぱちり、とおとおみひらきとおり むく/ふくらみとおりながら、
わおみひらきとおり、くらっ/らっく/らっく/くらっく とおり、かいてん/りらっく/りらっく/りらっく 
ゆくゆく、とおりながら、あきすみの、ゆっ/ゆっ/ゆっ/ゆっ/ とおり、微っ、凝っ/まっ/
じろ きき すき//きえ/あおあおすきとおみ とおり//しじゅんとおとおひらり//むじゅうしむすろしか
つしすいし、まわりたち 芯がく すき/つむりうち/とおり//むしゅう かぎたのしみとおりながら
たくと/ちっく/ちっく すみ、とおり、くりっ/くりっ/くりっ\とみ」とおり、さっくる/さっく
ちっく/るちっく すみ、とおりながら
純みめ、きゅっく/きゅっく/きゅっく とおとおみ、とお、とおり、繊んじゅん/繊んく
さりさげなく/まばたきなく/とおり、たすっく/すっく/すっく、とお、とおりながら
すてっく、てっく、てっく
      澄み透おり明かりめぐり、透おり明かりめぐり澄み透おり
      透おりめぐり明かり澄みめぐり、めぐり澄み明かりぐりするながら、
  闇するおもざし、幕、開き、拠ち/ひかりおもざし幕開き拠ち

      響き、沈ずみ、さあっと吹き、抜けながら
  響き、ひくみ、ひくみ、ひくみ透おり渉り、吹く、透おり、/
 先がけ、叫び、しかける街々、とおくをわかち、しずみ、//透おり交いながら、/
  しずみ 、しずみ透おりひくみ、ひびき、ひくみ/つよみ透おりするながら、たえまなく
   透おり交わりするながら//ひびき透おり放ち、
     瞬たき、路おり乗するながら
夜として視護るごと、めばめき 帳ばり、ふた襞、はたはた ひらき 覆い/
       響き、/尽くし/吹く透おり/消え、
          しずみ、/ひくみ、/
ひびき透おり吹き
     ふためき、はたと墜として、はたり、/途断え、やみ、蔽い

   吹く、吹く、吹く、おとないかぜ透おり、おとなしかぜ渉り、
   吹く、やすらぎ//すずしやぎ
  りり、 りりり、りりり

    夜する/ふんわり、かげろう 薄すまめぎ/口開き拠ち、
夜切り、浮きたち、ひろひろ透おり、澄み透おり透おり明かりするながら、
 絹ぎ/すき/消え/さやとおり 澄まり静まり夜する口開切り拠ち

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