文屋

文にまつわるお話。詩・小説・エッセイ・俳句・コピーライティングまで。そして音楽や映画のことも。京都から発信。

●ずっと会いたかった詩人、橡木弘が亡くなった。新聞報道では、美術家・村上善男として。

2006年06月27日 20時12分34秒 | 日録雑感



この5月に、詩人、橡木弘が亡くなった。
橡木さんの詩は、1980年代後半の「詩学」の年鑑で知った。
確か「林檎鉄道」という詩だったか、うろおぼえ。
それ以来、ぼくは、詩集を送りつづけていた。
橡木さんも、特装の素晴らしい「書物」を恵贈してくださっていた。

中央詩壇では、ほとんどその名は語られませんでしたが

いつか同人誌を出すならば、橡木さんにお声をかけようと
ずっと願ってきた。

いま、屋根裏の本の山を探してみたがみつからなかったが
いずれまた、作品を紹介したい。



この橡木さん、確か、詩学の年鑑には、
荒川洋治さんの推薦で作品が掲載されたのではなかったか。
これもうろおぼえ。



数十年がたって、この詩人の別名が
村上善男という名であることを知った。

岡本太郎との深い親交でも知られた
著名な現代美術の作家であることも。

また、弘前大学の名誉教授であることも。

橡木さんの詩作品については、またあらためて書きます。


★自宅の近所の公園にいた、高校生。単なるできごとではないような。虚ろのさらに虚ろへ

2006年06月23日 19時18分35秒 | 日録雑感



奈良の高校生、ぼくの自宅のすぐ近くで保護されたそうだ。
今朝、そのあたりにTVレポーターのような人が
カメラを抱えて立っていた。
雨の中、公園の滑り台に座っていたという。
かたわらに自転車。

奈良から京都まで、雨中を疾走してきたのだろうな。

その高校生のことを
家人は、かわいそうだと言う。
娘は、それにうなずかない。

辛かったのだろうと、思う。

いまの高校生にとって、楽しいことや面白いことが
もう飽和してしまっていて、
飽和したまま、立ち竦んでいたら、世の中の
ぶっとく重たい壁が、知らず知らずのうちに
ひとりの人間の重しとなって強く
圧してくるのだろうな。

雨の公園の滑り台、
見たかった、サッカー。

世界は、いくつもあるのに、
重くのしかかってくる、単一の世界像は、
幼いがゆえに、単一的性格を濃くして
コンクリの塊みたいに認識されるのだろう。

それを、笑ったり、軽く逃げたり
そういうことのできない世の中なのかなあ。

絵空、

絵空でもいいじゃないか、
その単一のコンクリだって、
「誰かの物語」だったりするんだから

単純な、自分の絵空をどこかに見つけておかないと。

複数だよ。

血脈や小枝みたいな、絵空の回路。

幼いからこそできるのに、

強烈なフリーキー。

●現代詩手帖を久しぷりに購入。言葉にももちろん空間があるし、あれよなあと思う。

2006年06月09日 18時27分00秒 | 世間批評



東京で出している「あんど」という詩の雑誌が
一冊、ぼくの特集をするというので、
メールでの筆談インタビューをずっと続けている。
対話者の森川雅美さんが、鋭い質問を投げかけてくるので
悩みつつもこちらも乗ってきて、
話の内容は、深まるばかり。
次が応答の6回目で、かれこれ1カ月ぐらいになるかなあ。

自分の詩質や、詩法について自省する機会などなかったが
いい機会だと感謝している。

8月頃に発行の予定とのこと。



思い立って、はじめてYAHOOのオークションで
CDを購入。

レーグナー指揮のブルックナー5番。
ずっと探していたもの。

700円。

オークションなんて始めるとは、ついぞ思ったこともなかった。



ずっとブルックナー漬けだけど

たまに、シューベルトとシューマン、ベートーベン。

シューマン、好きだなあ。
ヨーロッパ音楽の交響曲という固有性のある文化。



この前ブックオフで、250円で買った

コンドラシン指揮のショスタコーヴィッチ7番。

ラベルのボレロみたいなリフが
ジャズっぽい。諧謔と混沌もあるなあ。

ヨーロッパの固有性などとは違った
マーラーにも通じる、民俗音楽の傾向。
ジャズもそうだが。




久しぶりに現代詩手帖を買った。

6月号の新人特集。

新人といっても、やはり時間が逆戻りしているみたいで
先祖帰りかなあ、と呟く。

わくわくするような、超然としたなにか
得体の知れない詩、それにはふれることができなかった。


なかでは、本編の

貞久秀紀の「数のよろこび」が、ずば「抜けて」秀逸。
こういう空間性を獲得することが
わくわくを生む。

新しい人では、

小峰慎也「田村先生の範囲」に心動いた。



★このごろの思いついた雑感、シンクロニシティ。

2006年06月06日 16時38分34秒 | 日録雑感



村上正彰という人は、人の関係の中に
「宮内」という名がからむのでしょうね。
O社の宮内さんと
LD社の宮内さん。

こういうシンクロニシティのようなことは、
ぼくにもよくある。

ドジャースの城島捕手。

愛称は、ジョーですね。

マリリン・モンローの夫だった、
ヤンキースの強打者が、ジョーディマジオ

ジョー・ディマ

ジョー・ジマ・ジョー

ですね。

つまらないことを書きました。



ワールドカップ、楽しみにしている。

予想

対 オーストラリア戰 △  1対1
対 クロアチア  戰 △  2対2
対 ブラジル   戰 ●  3対1


結局、微妙な得失点差勝負になりそう。





土曜日、新しいジュンク堂に行って、ちょっと驚いた。

13年も前に出した、ぼくの本
「k市民」(思潮社刊)が
文芸レジ横の棚に、数冊ショーアップして並べられていた。

棚の上の看板には、「京都の本」とある。

あまりにアブストラクトに変形された「KIOTO」であるのに

ジュンク堂のスタッフにそんな炯眼の持ち主がいるとは!!



驚きついでに

古川日出男という、作家。

「アビシニアン」という作品を買って読みはじめる。

こういう作家がいるのだから、

詩人なんて、吹けば飛ぶ。

その筆力、、、、、、、、。
熱度。