文屋

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★新京極でアロハを買って、ベートーベンの皇帝三昧の日々。

2005年07月29日 18時52分47秒 | 日録雑感


新京極あたりの古着屋さんで、アロハを3着買った。
バーゲンっても、古着屋のバーゲンは安いねえ。

ポロシャツ 190円なんだから。
べつに難もなにもなし。

アロハはなかなか気に入った柄には出会えないけど
わりとよく見ているんだけどねえ。
この前から立て続けに、いいのを見つけた。

で、音楽。

訳わからない。

突然、
実は、脈絡はあるんだけど

クリフォード・カーゾンの古いのを探していたときに

ベートーベンのピアノ協奏曲の4番に出会った。
5番ならば、いくつか、違ったピアニストが弾いているのを
もっていたけど

4番。
はじめて聴いたみたい。

冒頭、いきなりピアノ。カデンツァ風。
ぞくっとした。

この冒頭だけなら、女性的で、カーゾンにも合っていた。
オケは、クーベリック。

それで、いっしょに入っていた、5番「皇帝」も聴き直した。

信じられないほどに心が動いた。

一、二、三、どの楽章も素晴らしい。

劇的な構成。





モーツァルトに熱入ってたのに
やおら、ベートーベン。

それで、いま車の6連奏CDにはこの「皇帝」が


1 ブレンデル
2 カーゾン

と入っている。

とくに、第三楽章の冒頭、ピアノから始まる部分が好きで
なんども両者を聴き比べている。

この土日これに

3 バックハウス
4 アシュケナージ
5 ギーゼキング

を入れて並べて聴き比べてみよう。


●「東京大学のアルバート・アイラー」菊池成孔著は、ジャズ史を根底からひっくりかえすかもね。

2005年07月19日 18時28分56秒 | 音楽


菊池成孔の本「東京大学のアルバート・アイラー」を読んでいる。
これは、菊池が東大でやった授業の講義録なんだけど
聴講しているのが、ほとんど外部のいわゆるモグリばかり。
ジャズ史についての講義。
ところが、キャプテン・ビーフハートなんかも
実際に再生しながらすすめるもんだから
DJのようになっている。

この本読んでたら、「クラシックばかりは聴いていられないよ」
てな気持ちになってきて、やおら
エリック・ドルフィーを聴きだした。
「イリノイ・コンサート」という音源。
ピアノがハービー・ハンコック。

それから、なんだかよくわからないけど
HMVが安売りやっていて
クリント・イーストウッドが監督した
セロニアス・モンクのドキュメンタリー映画を日曜日に見ていて
その映像が、とてもうれしかった。

モンク、噂には聞いていたけど、変人。

空港で、くるくるくるくる回るモンクの姿が、印象的。

なんだか、また、ジャズ返りしそう。

菊池の本は、まだまだ読み進む。

ナディア・ブーランジェって女性だったことをこの本で知る。

ブーランジェの名は、アストル・ピアソラが音楽を習っていたフランスの先生。
それよりも興味あるのは、生徒には、クインシー・ジョーズなどもいること。

ピアソラやクインシーが、音楽の教えを乞うていた、おそろべき婆さんって?

確か、ブーランジェは、シェーンベルグの弟子だったはず。



同書で

「ビ・バップ」は、ジャズにゲーム性を持ち込んだ とある。

そうだよなあと思う。

芭蕉の俳諧なんぞは、文学が始源的に、ゲームであることを体現している
わけで、文学がギャンブルに近いことも実践している。

同時に読んでいる
武田徹著「偽満州国論」でも、ゲームやデザインというタームを用いて
国家論を展開している。

世の中、少し浮き上がった、楽しみがぼくのなかでふつふつとしてきた。

■なぜか突然周期的に襲ってくる、クラシック熱。「協奏交響曲」は、幸福な音楽。

2005年07月14日 19時12分46秒 | 音楽

何年ぶりか、マイ・クラシックブーム。
突然クラシック音楽にどっぷりつかってしまう。これも周期的。
今回は、10年ぶりくらいかなあ。
きっかけは、多分、バルビローリが指揮した10枚組のCDを2000円で
買ったあたりからだろうか。
エドウィン・フィッシャーのピアノで、モーツァルトのピアノ協奏曲22番を
ロベルト・カサドシュの同27番を堪能
1935年と41年の録音。

あれやこれや聴きながら、クリフォード・カーゾンのCDを
せっせと集めはじめる。

それから、指揮者では、ラファエル・クーベリックの流麗さに
惚れ込んでいる。モーツァルトの後期交響曲。

それから、昔から何度も聴いている

●協奏交響曲  アーノンクール盤
●フォルテピアノによるピアノソナタ   インマゼール盤
●弦三のディベルティメント  クレーメル盤
●ケーゲルシュタット・トリオ 同

などを車でほとんどフルボリュームで聴いている。

それからなぜかクーベリック続きで
あまり熱心に聴いていなかった
●スメタナの「わが祖国」などを新発見する。

それからずっと好きな

●ベートーベンの交響曲4番  カルロス・カライバー盤
●ハイドンの後期ピアノソナタ ブレンデル盤
●Rシュトラウスのホルン協奏曲  デニス・ブレイン盤
●今井信子のヴィオラ



それでもクラシックに飽きたら

●ウエス・モンゴメリー
●ミーターズ
●セロニアス・モンク
●マチート楽団

など、濃いめのジャズを聴く。
これがまた、沁みるわけです。

●マイルスの「ダークメイガス」なんか突然聴くと。




●情熱大陸で映されていた、菊地成孔は、アラクレていて、とてもいいやつだった。

2005年07月04日 17時33分13秒 | 音楽
昨日の「情熱大陸」で、菊地成孔が出ていた。
結構アラクレらしくて好感がもてた。
東大の講義かなにかで、ビートルズをかけて、
ビートルズの出現は、「中高生が身銭で、レコードを買いはじめた端緒であった」
と言っていた。
講義の黒板には、モンテヴェルディの名が書かれていた。

音楽をこういうふうに語るのは好きだ。

「音楽が世界の平和に貢献するか」の記者の質問に
「そんなものあるわけがない」ときっぱり否定していた。

偉い。音楽なんて、アラクレてなんぼ。

その昔、チャーリー・パーカーの出現について

当時、白人のダンスのために編成された、大編成のビッグバンドが
「戦時に贅沢」という理由で、時のルーズベルト(有名でないほうの)の
政策で、「小編成」を余儀なくされて、それでスモール・コンボが出現して
ソロパートの自在性がひろがり
ダンスが、アートになったという話を聞いてことがあった。

ダンスホールがつぶれて、それで「マッセイホール」や「バードランド」
などのライブハウスが出現して、そこに
「食いはぐれ」のビッグバンド解体後の、名うてのソリストが
夜ごとにジャムセッションして、ビバップになったんだろうね。

そんな中に、紛れ込んだのが、10代のマイルス。

で、テレビで菊池が、「ジャズ入門の10枚」というCDセレクトをやっていた。

デューク・エリントン
レスター・ヤング
マイルス・デイヴィス
ビル・エバンス
チェット・べーカーなど

まずまずやねえ。

ぼくもそういうのやってみようかなあ。



                 つづく