お久しぶりの更新。
ずっとずっと、ブルックナーばかり聴いてきて
この一年が暮れようとしている。
先日
クリストファー・ホグウッド指揮の
モーツァルトの「協奏交響曲」を手に入れた。
ARTE NOVAの新譜。
ほやほやの新譜なのに廉価な690円也。
実は、90年代の始め頃の私は、モーツァルトばかり
聴いていた。
なかでも特に好きだったのが
アーノンクール指揮
クレーメルのヴァイオリンと
キム・カシュカシュアンのヴィオラの「協奏交響曲」だった。
古くは、ワルター・バリリのヴァイオリンのものも好きだった。
ずっと、流れて、流れて、潮のように満ちてくる
優雅な悲哀、侘びしさ。
果てまでも透けて、美しい、音楽。
この音楽が、「あること」それに憧れていられるほどの
幸福。
ホグウッドは、古楽で、美しく枯れていて
渇望の滑らかさで、キラキラと流れる。
★
このCDには、うれしいことに
三人の音楽家の「協奏交響曲」が納められている。
モーツァルトのほかに
ハイドンとマルティヌー。
モーツァルトのみ、弦楽六重奏版。
弦六でやった、同じ曲で
ぼくは、ラルキブレッリというビルスマをリーダーにした
盤も長く愛聴している。
マルティヌーは、20世紀の作曲家だから
終始、擬古典形式で、美がよじれる。
ああ、きれいな音楽だ。