文屋

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●「マキシン・サリバン」の1937年に歌った、ブルースカイズが突然聞こえてきた。ああ幸せだ。

2005年04月13日 16時28分06秒 | 音楽


昨日、久しぶりにタワーレコードを探索した。
「ああ、何もないなあ」と帰りかけたら
いつもの、“箱物安棚”に、紙ジャケ仕様の一枚が。
めずらしや、マキシン・サリバンではないか。

マキシンの名を見かけるのは、久しぶりだった。
彼女が亡くなったのが、1987年で、その前年に来日して
日本のステージにも立っている。

1911年生まれだから、日本に来たときは、76才。
そのころに吹き込まれたCDもぼくはもっている。

歳にまったく関係なく艶のある声に驚いたものだ。

その彼女の若々しい音源。
1930年代と40年代。

PROPERレーベルで、1250円だった。

いつものことだが、このPROPER盤のライナーノーツの充実ぶりは凄い。
いままで見たこともなかった、彼女の若いころの写真が
何枚ものっている。

帰りの車で、聞いていて驚いた。

4曲目の「blue skies」が、いまヒューレット・パッカードのCM
で流れている音源だった。

テレビを見ていて、「えらい粋な選曲やなあ」
「誰、歌ってるんやろか」と思っていたところ。

ぼくは、ビリー・ホリディではないかと考えていたが
ビリーにしては、声に張りと艶がありすぎ、
若いころのエラかもしれないと、、、、、。

それが、マキシン・サリバンとは。
なるほどといえばなるほど。

それにしても、なんとマニアックなのだろう。

その昔、セイコーのCMで、レスポールとマリーフォード夫妻の
音源が使われていたとき以来の感激だった。

もうひとつの驚きが、この

「blue skies」のイントロのピアノが気になっていたのだが
というのは、この音は、30年代の声だが
ピアノがいやに、「モダンやなあ」という印象をテレビから伝わっていたので。

それが、クロード・ソーンヒルであることがわかった。

クロード・ソーンヒル楽団のあの甘いとろけそうなアンサンブルが
大好きなぼくは、そのアレンジャーが若いころの
ギル・エバンスだったことをあとで知った。

ジョン・カービーやチャーリー・シェーバースなどの名も見える。

マキシンは、1930年代から、87年まで
「生涯モダンな歌姫」だったんだと確信した。

このCD、ジャケットの写真とともに、家宝にします。

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